● ● ● 日本向け輸出量は前年比3%増、輸出量全体では同0.5%減も高水準を維持 ● ● ●豪州農漁林業省(AFFA)によると、2005年(1〜12月)の日本向け牛肉輸出量は、過去最高となる前年比3%増の40万5千トンを記録した。また、韓国向けも同14.1%増の10万6千トンとなるなど、アジア地域への輸出は総じて好調となった。一方、日本に次ぐ輸出先である米国向けは、同8.6%減の32万トンと減少した。これは、豪州産牛肉の多くがアジア向けに仕向けられたことや、米国では、2005年7月からカナダからの生体牛の輸入を解禁したことに伴い、米国内での牛肉生産量が増加傾向にあったことなどが背景にある。豪州の2005年の牛肉輸出量全体をみると、前年比0.5%減の90万9千トンと若干の減少となったが、依然として高い輸出水準を維持している。 表1 国別牛肉輸出量
● ● ● QLD州からの輸出は全体の6割、日本向けが過半数を占める ● ● ●豪州の牛肉輸出量を州別にみると、全体の約6割をクィーンズランド(QLD)州が占め、QLD州の約5割を日本向けが占めている。日本では、2003年12月に米国産牛肉の輸入が停止されて以降、その代替需要として豪州産グレインフェッド(穀物肥育)への人気が高まり、フィードロットの多くが点在するQLD州からの輸出増加へとつながった。この結果、QLD州の日本向け牛肉輸出量をみると2003年は17万2千トンだったのに対し、2005年には26万4千トンと5割を超える増加となっている。 図1 州別日本向け輸出量の推移
● ● ● グレインフェッド輸出量、3年間で8%増加 ● ● ●2005年の牛肉輸出量全体の内訳をみると、グレインフェッドは前年比12.0%増の19万3千トン、グラスフェッドは同4.1%減の21万2千トンとなった。これを日本が米国産牛肉の輸入停止を実施する以前の2003年と比較すると、グレインフェッドは8万1千トン増、グラスフェッドは4万4千トン増となった。このため、牛肉輸出量全体に占めるグレインフェッドの割合は、2003年の40%から、3年間で8%増加するなど、豪州産グレインフェッドの人気の高さを表す結果となった。 図2グレインフェッド・グラスフェッド別日本向け輸出量の推移
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