● ● ● ブロイラー生産は安定的に推移 ● ● ●タイ農業協同組合省がこのほど上方修正したブロイラー生産量(出荷羽数)によると、昨年4月以降は、一月当たり7千万羽前後の安定した数値になっている。鳥インフルエンザ(AI)の発生が2004年1月に確認されて以来、鎮静化と再発などの影響によって生産量が増減したが、その後採られた各種の対策によって、2005年4月以降安定してきたものと考えられる。AIが確認される前の2003年の生産動向もほぼ安定して推移しており、2004年の生産量の増減は、AIのブロイラー生産に対する影響が大きかったためと考えられる。 ● ● ● ひなふ化羽数も回復 ● ● ●このような安定した生産の背景には、安定したひなの供給があり、ブロイラー生産と同様に昨年4月以降、ひなふ化羽数も7千万羽前半で安定的に推移している。なお、ひな価格は昨年9、10月に1羽当たり15バーツ(45円:1バーツ=3円)台とこの2年間では最高値となったが、ひなふ化羽数の回復などから11、12月には13バーツ(39円)台に低下している。 図1 ひなふ化羽数とひな価格
● ● ● 2005年の種鶏輸入は大きく増加 ● ● ●2005年のグランドペアレントストック(GP)およびペアレントストック(PS)の輸入羽数は2004年に比べて大きく増加した。特にGPは2004年の約2倍の47万羽となり、PSも17%増加して197万羽となった。一方、今年に入り、タイへの主要な種鶏輸出国がある欧州でのAI発生が報告されており、タイはこれらの国からの家きんおよび家きん製品の輸入禁止措置をとった。そのため、今後種鶏輸入羽数は減少すると見込まれる。 図2 種鶏輸入羽数(GP、PS)
● ● ● 冷凍鶏肉の対日出再開への期待● ● ● タイ畜産開発局(DLD)は、2月に行ったAIへの「X線プログラム」(能動的疾病監視)の結果、H5N1型ウイルスの検出がなかったこと、および同国でのAIの最終発生後90日が経過したことにより、日本に対する冷凍鶏肉の輸出を再開したいとしている。 |
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