2006年のブロイラー生産・価格見通し


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 好調なブロイラー生産 ● ● ●

 米国農務省(USDA)は、2006年のブロイラーの生産量を前年比2.2%増の1,640万9千トンと予測しており、1月の生産量も前年同月比8.6%増の138万3千トンとなっている。と鳥羽数の増加と、平均生体重の増加がその要因とされている。

 また、2005年に高水準を記録した輸出量についても、輸入国における鳥インフルエンザへの正しい知識の普及や米国鶏肉価格の低下により、下半期以降輸出需要が回復すると見込まれるため、USDAは2006年の輸出量を前年比3%増の240万4千トンと上方修正した。

2006年ブロイラー予測

資料:USDA
注意:2006年は予測値

 

● ● ● 生産増と、輸出需要低下で卸売価格は値下がりの予測 ● ● ●

 生産量増加に加えて、CIS諸国(独立国家共同体。旧ソ連から独立したウクライナなどの共和国の総称)などでの輸出需要の低下が影響して、2006年の丸どり卸売価格(12都市平均)は、前年比5.4〜11%減のポンド当たり63〜67セント(キログラム当たり約164〜174円:1ドル=118円)と予測されている。2005年のCIS諸国向けの輸出量は、鳥インフルエンザの発生により前年比34.2%減の17万1千トンと大幅に減少した。

 このため、冷凍在庫数量の積み増しもあり、卸売価格の中でも特に、骨なしむね肉とCIS諸国などで人気の高い骨付きもも肉(レッグクォーター)の値下がりが顕著で、2006年2月の北東部の骨なしむね肉は前年同月比で31.7%安のポンド当たり104.7セント(キログラム当たり272円)、骨付きもも肉は同35%安の22.9セント(キログラム当たり60円)となった。2006年の卸売価格は、生産量の増加から、低調に推移するとされている。

 

● ● ● 生産者販売価格も下落傾向 ● ● ●

 2005年生体の生産者販売価格は、下半期にやや持ち直したものの、卸売価格の下落を受けてほぼ前年を下回って推移した。2006年第1四半期(1〜3月)の生産者販売価格も2005年が40セント台であったのに対し、30セント台となるなど、低調なスタートとなっている。 

生産者販売価格の推移

資料:USDA「Agricultural Price」


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