トウモロコシから大豆への転換がみられる作付面積


◇絵でみる需給動向◇

● ● ● トウモロコシ作付面積は2001年以来の低水準 ● ● ●

 米国農務省(USDA)が3月に発表した作付意向調査によれば、2006年のトウモロコシの作付意向面積は、前々年を3.6%、前年を4.6%下回る3,157万ヘクタールとなり、2001年以来最低水準に達すると見込まれている。

 作付面積はコーンベルトおよびグレートプレーンズ南部を中心に大部分の州で減少が見込まれており、トウモロコシ作付面積の上位5州(全体の約6割を占める)の動向を見ると、4位のミネソタ州が前年実績並みの295万ヘクタールとなる以外は、前年実績を下回ると見込まれ、最大の生産州であるアイオワ州は同2.3%減の506万ヘクタール、これに次ぐイリノイ州は同5.8%減の461万ヘクタール、3位のネブラスカ州は同3.5%減の332万ヘクタール、5位のインディアナ州は同6.8%減の223万ヘクタールと軒並み前年を下回っている。

表1 トウモロコシ作付面積上位5州の動向

資料:USDA(NASS)「Prospective Plantings」
注意:2006年は計画、シェアは、2005年の実績に基づく


● ● ● 作付面積はトウモロコシから大豆に移行傾向 ● ● ●

 トウモロコシ作付面積の減少は、原油高による肥料価格高騰を背景に、農家が利益率の高い穀物への転換を志向していることが主な要因であるが、グレートプレーンズ南部を中心とした乾燥した天候も、作付面積の減少の一因になっているとのことである。

図 トウモロコシ、大豆作付面積の推移

資料:USDA(NASS)「Prospective Plantings」
注:2006年は速報値


● ● ● 大豆作付面積は過去最高を記録 ● ● ●

 一方、大豆については、前年を6.6%上回る3,112万ヘクタールと、記録的な水準に達するとのことで、作付面積は大西洋岸に近い中部、南部およびグレートプレーンズ南部を除く生産州での増加が見込まれている。

 ノースダコダ州の作付面積は、昨年に記録的な単収を記録したことなどもあり、他作目からの転換が著しく、前年を40.7%上回る168万ヘクタールが見込まれている。

 大豆作付面積への転換は、コーンベルト地帯にも及んでおり、イリノイ州では24万ヘクタール、インディアナ州では20万ヘクタールを占めた。

 大豆作付面積の上位5州(全体の約5割を占める)の動向を見ると、すべての州で前年実績を上回り、5州の年平均伸び率は、5.4%になる。

表2 大豆作付面積上位5州の動向

資料:USDA(NASS)「Prospective Plantings」
注意:2006年は計画、シェアは、2005年の実績に基づく


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