2006年の牛肉輸出動向


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 2006年の牛肉輸出量は、これまでの半分まで回復へ ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、2006年の牛肉輸出量(枝肉重量ベース)は、前年比65.3%増の52万3千トンとなった。国別輸出量を見ると、メキシコが同44.1%増の30万3千トン、カナダが同125.0%増となるなど北米向けの輸出量の増加が目立っている。これに加えて、米国産牛肉の輸入を再開する国が広がっていることも増加要因の一つに挙げられる。

 しかしながら、2003年12月に米国でBSEが発生する以前の5年間の平均輸出量(99〜2003年の平均)である109万9千トンに対して、2006年はそのおよそ半分に過ぎない。


● ● ● メキシコ向けは、3年連続で輸出第1位に ● ● ●

 USDAによると、2004年以降、米国の牛肉輸出の仕向け先はメキシコが首位となっており、2006年もメキシコ向け、カナダ向けがそれぞれ同44.0%増、同125%増となるなど輸出量全体をけん引した。

 また、2006年6月に30カ月齢以下の牛由来の骨なし牛肉という条件で、米国産牛肉の輸入再開を決定した台湾と、同年7月に20カ月齢以下の牛由来という条件の下に輸入再開を決定した日本への輸出量は増加し、それぞれ同200.8%増の3万1千トン、同195.1%増の2万3千トンとなったが、輸入停止前と比較すると依然として低水準で推移している。

国別牛肉輸出量の推移(1〜12月)

資料: USDA「Livestock, Dairy, and Poultry Outlook」
 注: 枝肉重量ベース


● ● ● 2006年の内臓輸出量も好調に推移 ● ● ●

 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)によると、米国の内臓の輸出量(製品重量ベース)は98年以降増加傾向にあったが、2004年に17万トン台まで大幅に数量を落とした。しかし、2006年は回復傾向にあり、前年比11.8%増の28万トンとなった。

 仕向け先別に見ると、メキシコが、同14.6%増の15万6千トンで首位となった。また、第2位のエジプトは近年増加傾向で推移してきたが、2006年からレバーの輸出量が増加したため、同174.0%増の7万9千トンとなるなど前年を大幅に上回って推移した。一方、ポーランドは、同58.7%減と大幅な減少となった。

内臓の国別輸出量の推移(1〜12月)

資料: FAS
 注: 製品重量ベース


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