● ● ● 2007年上半期のブロイラー生産量は前年同期比1.9%減 ● ● ●
米国農務省(USDA)によると、2007年1〜5月の一羽当たりの平均生体重量(加重平均)は前年とほぼ同水準で推移しているものの、最近の穀物価格の高騰が影響し、と鳥羽数は低水準で推移している。2007年4月は、食鳥処理場の稼働日が1日多かったことから、前年同月を3.0%上回ったが、2007年1〜5月では前年同期比1.0%減の36億4,318万羽となった。このことから、2007年上半期(1〜6月)の生産量も、同1.9%減の803万7千トンとなっている。
と鳥羽数と平均生体重の推移
● ● ● ブロイラー卸売価格は、2年9カ月ぶりに80セント台の高値へ ● ● ●
USDAによると、2007年5月のブロイラー卸売価格(12都市平均丸どり価格)は、生産量の減少を反映して、2年9カ月ぶりにポンド当たり80セント台にまで上昇した(左図参照)。部位別に見ると、特にもも肉(ホール)の上昇が著しく、2007年6月は前年同月比52.1%高のポンド当たり63.5セント(キログラム当たり174円:1ドル=124円)となった。これは、ブロイラー生産量が減少していることに加えて、ロシア向けの骨付きもも肉の輸出量が好調なことから鶏肉在庫量が大幅に削減されたためとされる。2007年5月の鶏肉在庫量は、前年同月比23%減の27万トンとかなりの程度の減少となった。
● ● ● 飼料コスト上昇で、全国鶏肉協議会は食料と燃料のバランスを議会に要求 ● ● ●
鶏肉生産・加工業者などから成る全国鶏肉協議会(NCC)は5月17日、最近の燃料用エタノール生産に伴う飼料コスト高を受けて、食料と燃料のバランスを再度考慮するよう議会に要求した。NCCは、議会に対し、最初のステップとして、再生可能燃料の使用量を定めた再生可能燃料基準(Renewable
fuel Standard:RFS)を、現行の基準計画(ガソリンに混合が義務付けられる再生可能燃料の総量は、2006年の40億ガロンから、2012年には年間75億ガロンまで拡大すること)の目標年次の先延ばしを求めた。また、飼料コスト高は、一貫して増加傾向にあった生産量にも影響を及ぼし、2007年の鶏肉生産量は32年ぶりに減少する見込みであること、また、卸売価格も上昇していることなどについても言及した。 |