2006年度のブロイラー生産額は大幅減


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 生産量増も、販売額は前年比9.7%減 ● ● ●

  米国農務省(USDA)は4月「Poultry Production and Value 2006 Summary」を発表した。これによると、2006年度(2005年12月〜2006年11月)のブロイラーの生産羽数は前年比0.1%増の88億7千万羽で、生産量(生体重量ベース)は同2.0%増の2,213万トンとなった。
 
  一方で、ブロイラー生産額は、ブロイラー1羽当たりの販売単価が同11.5%安の100ポンド当たり38.6ドル(キログラム当たり103円:1ドル=121円)と低迷したことなどから、同9.7%減の188億5,105万ドル(2兆2,810億円)とかなり減少した。ブロイラー1羽当たりの販売単価は、2004年に牛肉や豚肉が高値で推移したことを背景に鶏肉の国内需要が高まり、100ポンド当たり44.6ドル(同119円)のピークを迎えた。しかし、2006年は骨付きもも肉の主要輸出先であるロシア向けが前年を4.9%下回り、骨付きもも肉の在庫が増加、2005年10月〜2006年8月にかけて鶏肉在庫量が高水準で推移したことなどが影響し、1羽当たりの販売単価が下落したとされる。

  なお、七面鳥の1羽当たりの販売単価は前年比24.1%高の同47.9ドル(同128円)と上昇基調にあることから、生産額も同11.6%増の35億5,113万ドル(4,297億円)とかなり大きく増加した。

平均販売単価の推移
資料:NASS/USDA「Poultry-Production and Value 2006
Summary」
注:生体重量ベース


鶏肉在庫量の推移
資料:NASS/USDA「Cold Storage」

● ● ● 2006年の1人当たりの鶏肉消費量は1.5%増 ● ● ●

  海外農業サービス局(FAS)によると、米国の1人当たりのブロイラー消費量は健康志向から増加傾向で推移しており、2006年の米国の1人当たりのブロイラー消費量も前年比1.5%増の46.1キログラムとなった。一方で、牛肉の消費量は減少傾向にあったが、2006年はわずかに増加し同0.5%増の43キログラムとなった。
 
 しかし、2007年の予測によるとブロイラーの消費量は生産量の減少などから同2.4%減の45キログラム、また、牛肉の消費量は同0.5%増の43.2キログラムとなることが見込まれている。

1人当たりの食肉消費量の推移
資料:FAS「World Markets and Trade」
注:2006年は概算値、2007年は予測値



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