好調な豚肉輸出を背景に、米国のシェアはさらに高まる見込み


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● 2007年の世界における米国の豚肉輸出シェアは0.8ポイント増の見込み ● ● ●

  米国農務省(USDA)によると、2007年の豚肉輸出量は前年比11.4%増の151万5千トンが見込まれている。これは、2006年に国内在庫の積み増しなどから不調だった輸出第1位である日本向けの輸出量が回復する見込みであることや、ほかの輸出国に比べて米国にとって有利な為替レートが続いているためとされる。

   2007年1〜2月の豚肉輸出量を国別に見ると、日本向けは前年同期比26.8%増の8万7千トンと大幅な増加となった。また、昨年に引き続き韓国向けが好調で同21.2%増の3万1千トン、ロシア向けもブラジル産豚肉の輸入禁止措置が続いていることにより同13.3%増の1万1千トンとなるなど米国の豚肉輸出は増加基調で推移している。

  なお、2006年の世界全体に占める米国のシェアは25.5%でEUに次いで第2位となっていたが、2007年には0.8ポイント増の27.3%となり世界第1位になることが予測されている。  



国別豚肉輸出量の推移(1〜2月)
資資料:「Livestock, Dairy, and Poultry Outlook」


● ● ● 2007年も好調な輸出が生産を後押し ● ● ●

 USDAによると、好調な輸出需要などを背景に豚肉生産が拡大しており、2007年1〜4月の豚肉生産量は前年同期比2.2%増の322万3千トンとなっている。また、USDAが四半期ごとに発表する豚飼養動向調査によると、2006年12月〜2007年2月の子豚産子数は、前年同期比1.6%増の2,608万4千頭と増加で推移していることや、1腹当たりの子豚産子数も同0.6%増となったことから、肉豚生産は緩やかな伸びが予想されている。



資料:USDA「Quarterly Hogs and Pigs」
注:12月は前年の12月



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