● ● ● 2007年1〜5月の豚肉輸出量は前年同期比2.9%減 ● ● ●
米国農務省(USDA)によると、2007年1〜5月の豚肉輸出量は前年同期比2.9%減の57万1千トンとなった。米国の豚肉輸出は、2004年以降、牛肉輸出に替わって急成長を続けてきたが、2007年2月以降は4カ月連続で減少している。これは、主要輸出国のうちメキシコ、ロシア向けが大幅に輸出量を減少したことが要因とされる。
● ● ● メキシコの輸出シェアは21.0%から15.3%へ減少 ● ● ●
中でも、輸出第2位であるメキシコ向けの豚肉輸出量(1〜5月)は、前年同期比29.1%減の8万7千トンとなり、輸出量全体に占めるメキシコ向けシェアも前年同期の21.0%から15.3%まで落とした。このことについてUSDAは、メキシコ経済の停滞による米国産食肉の需要がその要因の一つであるとしている。メキシコ向けは、豚肉のみならず牛肉が前年同期比13.9%減、鶏肉が同30.0%減となっている。
また、ロシア向けは同23.2%減の3万5千トンなり、そのシェアを7.8%から6.1%まで落とした。これは、ロシア国内で、2006年まで停止していたブラジル産の豚肉輸入が再開されたことで、米国産豚肉への需要が低下したためとされる。
国別輸出シェアの推移(1〜5月)
● ● ● 2007年の日本向けは、シェアを回復 ● ● ●
また、前年同期より輸出量を増加させたのは、日本、韓国、カナダ向けとなった。中でも、2006年は輸出量が減少していた日本向けは、前年に比べて在庫量の解消が進んだことから前年同期比11.5%増の19万2千トンとなり、輸出量に占めるシェアも、32.6%から37.4%までシェアを回復させている。
なお、USDAの予測によると、2007年通年の豚肉輸出量は、メキシコ向けの輸出量減少が影響し、前年比0.1%増の136万2千トンにとどまることが見込まれている。 |