2007/08年度夏穀物生産量、ソルガムは過去最高、コメおよび綿実は大幅減の見込み豪州農業資源経済局(ABARE)は2月19日、四半期ごとに公表している穀物生産見通しを公表した。これによると、2007/08年度の夏穀物生産量は、前年度比38.8%増の319万9千トンと予測している。これは、2007年10月〜11月にかけて夏穀物の主産地であるニューサウスウェールズ(NSW)州北部およびクイーンズランド(QLD)州において、平年並みまたはそれ以上の降雨があり、その結果、作付面積が同10.6%増の104万6千ヘクタールと増加し、さらに作付け後の2008年1月〜2月にかけても降雨に恵まれ、単位面積当たりの収穫量が増加したためである。ただし、この生産量は、過去5年間の平均を19.3%下回る水準にとどまっている。 [夏穀物生産量予測] 品目別に見ると、ソルガムは、作付面積が同25.6%増の80万ヘクタールとなるとともに単収も前年を上回った。この結果、QLD州中部において洪水による被害が発生したものの、収穫量は前年度を大幅に上回る245万トン(前年度比79.2%増)になると予測している。これは、これまでの最高であった1999/2000年度の生産量(211万6千トン)を上回る過去最高に相当する。一方、かんがい用水に依存した生産を行っているコメおよび綿花は、作付け時に水の割当が少なかったため、作付面積がそれぞれ同90.5%減、同56.3%減と大幅に前年度を下回った。このため、生産量はコメが1万8千トン(同88.8%減)、綿実が16万4千トン(同57.7%減)と、いずれも大幅に前年度を下回ると予測している。
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