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【ブラッセル 関 将弘 9月26日発】 牛の脊髄は牛海綿状脳症(BSE) 感染性物質を最も含む部位の一つであると考えられており、特定危険部位 (SRM)に分類されている。また、EUにおいては、2000 年10月以降、 全加盟国で食肉(飼料用および肥料用を含む)からの特定危険部位(SR M)を除去し、着色後、処分することが義務付けられている。 しかしながら、現段階においても、一部の牛肉(骨付き肉)について、 SRMが含まれている事例が散見されている。 イギリス食品安全庁(FSA)によれば、イギリス国内での輸入牛肉の 検査において、ドイツから輸入された枝肉(四分体)もの中から脊髄が9 月16日に発見された。これは、同日に実施された食肉衛生局(MHS)に よる立ち入り検査において、イギリス南岸のイーストボーンにあるADM (UK)社に運び込まれた冷凍牛肉の中の1つから確認されたものであり、 この牛肉が、ドイツのオルデンブルグでと畜されたことが判明している。 また、畜産物の輸出入規則に基づき、脊髄を含んだ当該牛肉は、廃棄の ため、MHSの監視の下、保管されている。なお、同時に輸入されたこれ 以外の牛肉については、MHSにより検査され、関係規則に合致している ことが確認されている。 FSAは、食肉からのSRMの除去が不十分であったという今回の規則 違反について、ドイツ当局および欧州委員会に対し通知を行った。 なお、イギリスは、昨年1年間に40,474トンの骨付き肉を輸入しており、 ドイツからのものが3,085トン(全体に占める割合7.6%、アイルランド (33,222トン、同82.1%)に次ぐ第2位)であるが、ドイツから輸入され た牛肉の中からSRMが発見されたのは今回が11事例目である。また、こ の1年間では、昨年10月にオランダ、11月にアイルランドおよびベルギー、 12月にアイルランド、本年2月にオランダ、3月にポーランドおよびドイ ツ、4月にスペイン、8月にドイツおよびフランスから輸入された牛肉に それぞれ脊髄が発見されており、その都度、FSAは発見した日・場所、 当該牛肉の輸出元(国名、と畜場等)、発見された量等について公表を行 っている。 イギリスの生産者団体は、と畜場が人間の健康を守ることを意図したE U規則に反して脊髄除去を怠っていることは受け入れられるものではなく、 これらの食品の安全性確立のために、断固たる行動を取るべきであるとの コメントを発表している。 また、同団体は、一連の発見に関連し、フランス食品安全局(AFSS A)が、同国のと畜場におけるBSE対策の不備を発表したことに言及し、 「フランスは、一方で不法にイギリス産牛肉の輸入禁止措置を取り続けて いる。フランスは、イギリス産牛肉の安全性を非難することをやめるべき である。」と述べた。
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