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HACCPにより食肉のサルモネラ菌汚染は着実に改善(米)


サルモネラ菌による汚染率は0.7%減少 

  米国農務省(USDA)食品安全検査局(FSIS)は16日、1998年から2002年の間にお
ける生肉および鶏肉等からのサルモネラ菌の検出結果について公表した。これによ
ると、2002年は、調査サンプル数は 58,085検体と前年比26.4%増加したにもかか
わらず、陽性率は5%から4.3%に減少した。

  今回の調査は、FSISの定める危害分析管理点監視方式(HACCP)に基づく規
制に、企業による病原性細菌による生肉等の汚染防止対策が有効に機能しているか
を検査する指標としてサルモネラ菌数を用いることが定められていることにより行
われたものである。調査結果は、牛(乳牛・雄牛)枝肉、牛(去勢・未経産)枝肉
、豚肉、鶏肉、牛ひき肉、鶏ひき肉、七面鳥ひき肉の7種類について、食肉処理施
設の規模別(大規模、中規模、小規模)にそれぞれ分析されている。

  具体的には、牛(去勢・未経産)枝肉については、サルモネラ菌陽性率は0.3%
と低い水準にあり、また、特に、小規模の食鳥処理施設で処理された鶏肉について
は、前年の37.2%から8.4%と激減している。しかし、鶏ひき肉のみが、29.1%と
前年の19.5%を上回る結果となったとしている。また、1998年から2002年までの
全調査結果における7種類の平均陽性率を、HACCPに基づく規制に定められた基準
値(サルモネラは腸管出血性大腸菌O157とは異なり、一定の汚染率を超えない
限り流行的な発生には至らないとして陽性発生の許容率が定められている)とそれ
ぞれ比較すると、いずれも基準値を下回ったとしている。

  ただし、小規模の処理施設におけるHACCPに基づく規制に定められた基準値の達
成率は、大規模および中規模のそれと比べて依然として低い状況にあり、今後、さ
らなる改善を進める上で小規模施設の衛生水準の向上が重要となると考えられる。


  
USDAはサルモネラ菌汚染防止対策の有効性を評価

  調査結果について、USDAのムラノ次官(食品安全担当)は、「調査結果は、生肉
におけるサルモネラ汚染の発生抑制の着実かつ持続的な進展を物語っており、本調
査結果における減少傾向が食肉におけるサルモネラ菌食中毒の減少につながること
を希望する」 と述べ、現行のHACCPに基づく規制を始めとするサルモネラ菌汚染防
止対策が着実な成果を上げていることを評価した。
  
 
   
USDAは米国保健福祉省と連携

  また、17日、ベネマン農務長官は、ブッシュ政権における公衆衛生の保護のた
めの食品の安全性および安全保障の確保の一環として、柔軟な職員の配置により、
食中毒の発生等に迅速に対応できるよう、米国保健福祉省(HHS)と連携し米国
農務省(USDA)の機能強化を行ったことを公表した。
 
  USDAは、2003年度において、食品の安全性の向上策として、検査業務に従事する
職員の研修、微生物学的な検査の強化等を掲げており、今回の提携はいわば即戦力
の確保と位置付けられる。


【ワシントン駐在員 犬飼 史郎 4月23日発】

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