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新たな取り組み「Love Dairy」 豪州の酪農乳業団体であるデイリー・オーストラリア(DA)は、従来から実施している牛乳乳製品の 消費拡大活動「Dairy. The Food of Life」の中の「Dairy 3 serves」(一日3回牛乳乳製品を摂ること) のキャンペーンの新たな取り組みとして、2004年11月末から「Love Dairy」と名付けた母親や子供向けの キャンペーンを実施している。 この「Love Dairy」は、1歳から17歳までの子供を持つ多忙な母親に対し、子供が栄養バランスのよい 食事を摂るには牛乳乳製品が重要な役割を果たすということを啓もうし、それによって消費を促進すると いうものである。 このキャンペーンのパンフレットの表題は、「Growth Spurts Love Dairy」と書かれ「子供の成長に は牛乳乳製品が必要である」との趣旨が記載されている。DAによると、成長期の子供には特にカルシウ ムが必要であるにもかかわらず、毎日必要な分のカルシウムを摂取していない子供が多く、両親の5分の 4は十分な量を摂取していると考えているが、実際は、半分以上の子供は毎日のカルシウム必要量を摂取 していないとしている。そこで、このキャンペーンを通じ、牛乳乳製品はカルシウムなどの多くの重要な 栄養素を含んでいることから、子供の成長に従ってしっかりした骨格を作らせるために毎日3回、牛乳乳 製品を摂らせることを勧めている。具体的な一日の摂取量としては、250ミリリットルの牛乳と200グラム のヨーグルト、40グラムのチーズを合わせた量の牛乳乳製品を摂るよう促している。 DAによると、このキャンペーン用パンフレットは、婦人向けに明るい色調で、楽しくかつ読みやすく できており、最近の調査結果によると、消費者からの反応も良いと述べている。このキャンペーンは少な くとも2005年の6月まで続けられる。 「Dairy. The Food of Life」の3つのキーワード 「Dairy. The Food of Life」は、従前は個別の牛乳乳製品ごとに消費拡大活動を実施していたが、市 場調査などの結果を踏まえ、2001年2月から「牛乳乳製品」を総合的にPRするような取り組みに代えて 実施している。開始から3段階を経て、現在の「Dairy 3 serves」のキャンペーンに至っている。この キャンペーンは雑誌や他の広報活動の中で実施されて、次のような3つのキーワードがある。 (1)牛乳乳製品は栄養価の高い食品 牛乳乳製品は自然で多様な栄養素を多く含んでおり、子供の健康増進に役立つ。同様に歯の健康にも役 立つとし、毎日チーズを食べることにより、歯を強くする。 (2)牛乳乳製品はモダンな食材 牛乳乳製品はモダンな、手軽に利用できる食材である。用途が多い食品で、そのままでもまた他の料理 の材料として使用可能である。 (3)牛乳乳製品はダイエットに有効 新しい調査結果によると体重の管理に牛乳乳製品が有益であることが示された。カロリーコントロール ダイエットとして、毎日3度牛乳乳製品を摂ると体重や脂肪を少なくする効果がある。 他の牛乳乳製品消費拡大活動 DAが実施している主な牛乳乳製品の消費拡大活動は次のとおりである。 (1)「Dairy. The Food of Life」 (2)「National Healthy Bones Week」:骨粗しょう症対策キャンペーンで、骨粗しょう症対策団体(Osteoporosis Australia)との共催により毎年8月に実施されている。内容は、メディアを利用したPR活動、豪州 各地でのセミナーの開催。 (3)「Australian Grand Dairy Awards」:一般消費者向け牛乳乳製品の中で最も優れたものを選出し表彰。 毎年実施。 (4)「World School Milk Day」:小学生を対象に、牛乳がいかにすばらしいものかについて漫画で描かせ、 優秀者に賞を授与するもの。今期は7名が選ばれた。 なお、DAが行う消費拡大活動は生産者からの課徴金により賄われている。
【シドニー駐在員 井上 敦司 平成17年3月30日発】
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