週報「海外駐在員情報」


平成19年6月5日号(通巻769号)


◎2007-13年の加盟国における農村開発計画の承認を開始(EU)(full story)  
                                                             
【ブリュッセル駐在員 和田 剛 平成19年5月29日発】EUの各加盟国の代表者から構成される農村開発委員会は
5月23日、農林業の近代化、環境の保護、農村地域における雇用の創出目的とする農村開発政策の2007−13年
の実施に関して、チェコ共和国およびスウェーデンから提出されていた事業計画を協議し肯定的な評価を行っ
た。今後、数週間のうちに欧州委員会による正式な承認が予定されるが、これは加盟国から提出された計画に
対する初めての承認となる。両国は、特に、国土保全および環境改善に最も重点を置いて事業を実施すること
としている。         

◎米国の大手食肉処理業者、ブラジルの企業に買収される(full story)

【ワシントン駐在員 郷 達也 平成19年5月30日発】米国の非公開投資会社であるHMキャピタル・パートナーズ
社は5月29日、同社の子会社で米国の大手食肉処理・食肉加工品製造業者であるスイフト社を、ブラジルに本
社を置く南米最大の食肉処理業者であるJBS社の親会社(J&FパーティシペイションズS.A.社)に売
却することを公表した。                                                              
  これにより、JBS社が世界最大の食肉処理業者の地位を得るとともに、スイフト社の販売チャンネルを通
じてこれまで口蹄疫により輸出ができなかったアジア市場向けの牛肉輸出ビジネスに参入する機会を得ること
となった。              

◎牛乳・乳製品のひっ迫状況、当面継続と予測(豪州)(full story)                                
 
【シドニー駐在員 井田 俊二 平成19年5月31日発】デイリー・オーストラリアは5月23日、豪州酪農乳業の
現状および見通しに関する調査報告の概要を公表した。これによると、牛乳・乳製品需要は、国内外からの強
い需要と記録的な高水準にある乳製品国際価格により引き続き好調な状態を維持する。一方、今後の生乳生産
については、今後の気象条件や飼料の保有状況などによる影響が大きいが、現時点では、干ばつによりいった
ん減少した生産量の回復にはある程度の期間を要するとしている。

○フォンテラ、2007/08年度生産者支払乳価として前年度比27%高の価格を公表(NZ)  

◎2007年第1四半期の畜産物生産は総じて好調(フィリピン)(full story)

【シンガポール駐在員 林 義隆 平成19年5月31日発】フィリピン農務省農業経済局は5月7日、2007年1〜3月
の農業生産状況を公表した。農業部門全体における生産額(85年指標価格)は、前年同期比3.6%増の約799億
ペソ(約1,999億円)と前年を上回った。                                                             
  畜産部門の生産量については、豚肉生産量が同2.6%増の約46万トン、鶏肉生産量が同2.3%増の約32万トン
となり、昨年の下半期以降、増加傾向で推移している。また、作物部門では、トウモロコシが同11.4%増の170
万トンとなり、今期も引き続き好調を持続している。              

◎南米で口蹄疫の清浄化が進展 (ブラジル)(full story)

【ブエノスアイレス駐在員 横打 友恵 平成19年5月30日発】アルゼンチン国家動植物衛生機構(SENASA)は
5月23日、第75回国際獣疫事務局(OIE)総会において、口蹄疫ワクチン不接種清浄地域がこれまでの南緯
42度以南の「南パタゴニア地域」と呼ばれるチュブト州、サンタクルス州およびティエラデルフエゴ州の3州
に加え、「北パタゴニアB地域」と呼ばれるリオネグロ州およびネウケン州まで拡大されたことを公表した。                                                                           
  また、ブラジルについては南部のサンタカタリーナ州が同国では初となるワクチン不接種清浄地域に認定さ
れた。             


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