豚肉需給の要約と最近の動向


これまでの要約

 消 費
・ 月によりバラつきはあるものの前年並みで推移。

 輸 入
・ 加工需要の減少。当初の在庫が多かったこと等から2年4〜2月では5.6%減。

 国内生産
・ 平成2年度に入り5月以降前年同月比マイナス。

 価 格
・ 2年9月以降低迷した価格は3年2月に回復へ。


3月の動きとその後の動向
 消 費

・ 3月は前年同月を5.1%下回った。

・ 3月下旬から4月上旬に全国的に実施された輸入牛肉販促活動により、豚肉売場
 面積が縮小され、豚精肉の販売が一時的に停滞(対前年比90〜95%程度)したと
 ころもあるが、販促活動の終了にともない4月の精肉販売は昨年並みに回復した
 模様。

・ 4月の加工品販売量は、輸入牛肉販促活動により売場面積が縮小し足踏状態
 (前月並)、生産量も前年を下回る見込み。

 輸 入

・ 3月の輸入量は、前年同月比83.7%と低下。

・ 4月の輸入量は対前年比約30%減の2.4万トン程度になる見込み。

  国別シェア・・・デンマーク 約39%
          台   湾 約35%
          米   国 約11%

・ 5月の輸入量は対前年比20%減と見込まれるものの、前月を約34%上回る3.2万
 トンと推定。

  国別シェア・・・台   湾 約42%
          デンマーク 約34%
          米   国 約14%

・ なお、米国産豚肉は残留抗菌剤問題の解決により5月から輸入増の予想。

  輸入見込み量・・・4月 約2,700トン
           5月 約4,400トン

 国内生産

・ 3月も減少傾向で引き続き推移(前年同月比91.2%)。

・ 4月の肉豚出荷頭数は前年並み。5月は4%程度下回る見込み。

・ 豚肉生産の減少要因としては後継者難及び環境問題等による中小経営の離農、
 規模拡大の制約、昨年末(11、12月)の価格低迷による廃業、昨年の猛暑による
 受胎率の低下及び回復の遅れ等が挙げられる。

 価 格

・ 東京市場の卸売価格は、3月は中心価格を超えるまでに回復。4月に入って更に
 上昇し、連休需要の4月23日に598円(4月速報値541円/kg)、5月2日に593円を
 記録した。

・ 価格が上昇するなかで畜産振興事業団は、全農他3事業実施主体が平成2年度豚
 肉価格安定対策事業により買入保管している3,743頭分の調整保管豚部分肉につ
 いて、5月中に保管を解除する予定。


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