豚肉


好調に推移する加工品需要

 4年5月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は112,683トンとなり、前年
同月をかなり下回った(対前年同月比90.5%、図1)。特に、3年1月以来、前年
同月を上回って推移していた輸入品の推定出回り量は、輸入量の減少もあり、35,2
60トン(対前年同月比86.4%)となり、前年同月を下回った。

 家計消費量は、3年1月以降前年を割り込んで推移しており、4年4月も対前年
同月比97.4%と引き続き前年を下回った。しかし、ソーセージ等の加工品仕向肉量
は、4年4月も対前年同月比107.1%と引き続き前年を上回った。


引き続き減少基調で推移する生産量

 5月の生産量(部分肉ベース)は、78,774トン(対前年同月比91.8%)となり、
依然前年を下回っている(図2)。

 また、農林水産省畜産局によると6月の肉豚出荷頭数(見込み)は1,498千頭
(対前年同月比103%)、7月は1,519千頭(対前年同月比98%)と見込んでいる。


根強い人気の輸入チルド

 5月の輸入量(部分肉ベース)は、41,555トン(対前年同月比97.8%)となった。
輸入量は、平成3年1月以降前年同月を上回って推移していたが、2月末以降、期
末在庫が前年を上回り、やや過剰気味であったこと、また4月の大量輸入の影響も
あり、前年同月を下回った。

 なお、先月に比べ、全体では約7千トンの減少であるが、フローズンが約6千ト
ン減少しているのに対し、チルドは量販店等の需要を受け約8百トンの減少にとど
まり、9,965トン(5月全体の輸入量の24%)となった。


先月より値を上げた卸売価格

 5月の枝肉卸売価格(東京市場、省令価格)は、国内豚肉の生産減、輸入量の減
少等により先月に比べ12円/kg値を上げ、543円/kg(対前年同月比91.7%)とな
った。6月の速報値は、5月に比べ54円/kg値を上げ、597円/kg(対前年同月比
96.8%)となっている。


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