牛乳・乳製品


生乳生産は引き続き前年水準を上回る

 4年5月の生乳生産は、対前年同月比102.4%の759.1千トンで、10ヵ月連続して
前年水準を上回った。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は3年5月以
降毎月大きく前年水準を上回り、4年5月も対前年同月比105.4%と前年水準を上
回ったのに対し、都府県は3年11月まで前年水準を下回り、12月からプラスに転じ
たものの、その後ほぼ前年並みで推移し、4年5月も対前年同月比100.5%となっ
た。最近の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年夏以降増加傾向を示したが、
4年1月頃から横ばいとなっている(図1)。


飲用等向けは前年水準並みに

 飲用等向け処理量は、4月まではわずかながら前年水準を上回ってきたが、5月
は対前年同月比100.0%の448.5千トンで、前年水準並みとなった。なお、飲用等向
け処理量を季節調整済み値でみると、3年夏は天候不順等もあり需要が停滞し、処
理量は一時減少したが、その後、増加から横ばいとなっている(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格はわずかながら低下

 5月の乳製品向け処理量は、生乳生産が引き続き伸びて、飲用等向け処理が前年
水準となったため、対前年同月比106.6%の300.5千トンと10ヵ月連続して前年水準
を上回った。これにともない、主要乳製品であるバター及び脱脂粉乳の5月の生産
は、引き続き前年水準を上回り、バターが対前年同月比117.3%、脱脂粉乳が同110.
6%となった。また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉乳の卸売
価格は、3年12月以降わずかながら低下傾向を示している(図3、4)。


脱脂粉乳の輸入入札、売渡入札実施

 平成4年度においては、バター2千トン、脱脂粉乳26千トンの輸入発表がなされ
たが、脱脂粉乳については、最需要期である夏場の需給・価格の安定を図るために、
事業団は、4月28日に17,000トンの輸入入札を、また、6月24日に9,304トンの売
渡入札を実施した。


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