鶏肉


かげりの見えだした消費量

 4年5月の推定出回り量(消費量、骨付き肉ベース)は、141,587トンとなり、
前年同月をやや下回った(対前年同月比96.1%、図1)。特に、3年3月以降、前
年同月を上回って推移していた輸入品の推定出回り量は、対前年同月比90.8%(26,
768トン)となった。

 なお、4月の家計消費量は、ほぼ前年並みの101.7%、調理品、半調理品の業務
用等及び加工品需要は依然好調であり、4月も対前年同月比110.6%と3年1月以
降引き続いて前年を上回っている。


前年をやや下回る生産量

 5月の生産量(骨付き肉ベース)は114千トン(農林水産省食肉鶏卵課推計、対
前年同月比96.5%、図2)と前年同月をやや下回った。

 また、農林水産省統計情報部によると6月、7月、8月のブロイラー用ひな出荷
羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比101、97、86%の見込みである。


前年を下回る輸入量

 5月の輸入量(骨付き肉ベース)は、31,046トン(対前年同月比93.6%)とかな
り減少した(図3)。

 元年度及び2年度の1ヵ月当たりの輸入量は、25千トンベースであったが、3年
度に入ってからは業務用等の需要に支えられ、1ヵ月当たりの平均輸入量は33千ト
ンとなった。一方、推定出回り量は堅調に推移していたものの、需要量を上回る輸
入量のため、推定期末在庫も増加傾向となっており、過剰気味になっている(輸入
品在庫量は対前年同月比175.4%、国産品在庫量は、量的には少ないものの対前年
同月比120.8%)。


卸売価格は弱含み

 5月の連休明けにピークを迎えた卸売価格は、その後弱含みで推移している。5
月のもも肉、むね肉の卸売価格(東京、中値)は、それぞれ618円/kg、417円/kg
となり、6月の速報値では、梅雨による末端需要の不振、在庫過多等により、それ
ぞれ552円/kg、373円/kg(対前月比は、それぞれ89.3%、89.4%)と弱含みで推
移している。


元のページに戻る