鶏肉


国内生産量は前年並み

 6月の推定出回り量(消費量、骨付き肉ベース)は、14万4千947トンと前年をや
や下回った(▲2.8%、図1)。

 生産量は前年並みの12万トン(農林水産省食肉鶏卵課推計)となった(図2)。

 また、農林水産省統計情報部によると平成5年7月、8月、9月のブロイラー用ひな
出荷羽数の見通しは、それぞれ対前年同月比100、100、98%と見込まれている。

 一方鶏肉の輸入は、国内相場の低迷により抑制傾向が続いているが、6月は3万412
トン(▲13.5%、図3)とかなり減少した。これで6ヵ月連続して前年を下回ること
となった。


国内消費の低迷により10万トン台に乗った推定期末在庫

 6月末の推定期末在庫は、10万676トン(19.5%)と前月に引き続き高水準の在庫
量となった。特に国産品については、消費量が生産量を下回り、前月に比べ約3千
トン在庫が増え、2万3千771トン(214%)となっている。なお、6月の卸売価格(東
京、中値)は、不需要期であることと相まってそれぞれ512円/kg(▲7.2%)、309
円/kg(▲17.2%)となった(図4)。


やっと底値が明けた卸売価格

 7月(速報値)の卸売価格については、それぞれ487円/kg(▲3.9%)、299円/
kg(▲12.6%)となった。6月末から7月初旬にかけもも肉が480円台、むね肉が290
円台まで下落したが、梅雨明けと同時に持ち直し、8月に入ってからはそれぞれ520
円台、320円台となっている。


今月のトピックス
銘柄鶏肉は小売り向けが8割(荷受・流通段階)

 (社)日本食鳥協会「銘柄鶏肉の生産・流通実態調査報告書」の荷受・流通段階における調査結果によると、銘柄鶏肉は、量販店が47.1%、食鳥小売店が16.0%、その他小売が8.2%、百貨店が7.1%など小売向けが8割を占め、一方、卸売業者は13.1%、外食・加工などの業務用は3.7%にすぎない。銘柄鶏肉の今後の取扱いについては、「量を増やしたい」が83.8%を占め、「銘柄数を増やしたい」の13.5%を大きく上回っており、量への関心が高いといえる。



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