前年を下回った出回り量 4年11月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、輸入品が前年をやや上回 ったものの(4.1%)、国産品がやや下回ったことから(▲5.7%)、前年をわずか に下回る13万1千251トンとなった(▲2.7%、図1)。 国内生産の減少続く 11月の国内生産量(部分肉ベース)は、前月に引き続き対前年比でマイナスとな り、8万8千274トンとなった(▲6.0%、図2)。また、農林水産省畜産局によると、 12月の肉豚出荷頭数(見込み)は174万7千頭(▲3%)、平成5年1月は159万7千頭 (▲2%)と見込んでいる。 依然4万トン台の輸入量 11月の輸入量(部分肉ベース)は、前月に引き続き4万トンを超え、4万4千562ト ンと前年をかなり上回った(6.9%、図3)。チルドの輸入量は、1万トンの大台を 下回ったものの依然高水準で、9千936トン(全輸入量の22.3%)となった。そのう ち、台湾からは、6千556トン(全チルドの66.O%)、米国からは3千102トン(全チ ルドの31.2%)となっている。 調整保管の動きはなし 11月の枝肉卸売価格(東京市場、省令)は、10月に比べ22円/s値を下げ、416 円/s(1.2%)となった。また、12月(速報値)は、11月に比べ25円/s値を上 げ、441円/sとなったが、前年をかなり下回っている(▲11.6%、図4)。11月24 日に「畜産物の価格安定等に関する法律」に基づく豚肉調整保管実施のための計画 が作成され、これを契機に相場は急速に回復したが、12月の中旬に入って再び急落 した。しかし、1kg当たり400円の安定基準価格割れはなく、調整保管の動きはなか った。 今月のトピックス
110事例を超える銘柄豚肉 地域に埋もれた農産物を積極的に掘り起こそうと、農水省は来年度から地場食材を利用した料理を全国的にPRしていくそうである。一般に地元産物を活用した食べ物は、知っている人には人気も高いが、PRに欠けていた面もあり、結果的に産地の振興に結びつかずに終わっている例が多い。当事業団でも、2月24日〜3月1日にそごう大阪店で、3月24〜29日に小田急百貨店新宿店で、それぞれ特産畜産物フェアを開催する予定である。ちなみに、銘柄として確立している豚肉は、全国で110事例を超えているが、不況下こそセールスポイントを強調し、地域の特産物を売り込むチャンスではなかろうか。 |
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