牛乳・乳製品


生産量は引き続き前年を上回る

 4年11月の生乳生産は、67万8千859トンで、伸び率は鈍化しているものの、引き
続き前年を上回った(3.0%)。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は
前年の伸びが大きかったこともあってその伸びは鈍化した(4.3%)。都府県は3年
12月以降回復に向かい、4年6月以降はやや前年を上回って推移している(2.2%)。
最近の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年夏以降増加傾向を示しており、今
春一時横ばいとなったが、5月から再び増加傾向となっている(図1)。


前年並みの飲用等向け処理量

 飲用等向け処理量は、9月は前年をやや上回ったが、11月は41万2千879トンと10
月に引き続き前年並みとなった。飲用等向け処理量を季節調整済み値でみると、3
年夏は天候不順等もあり需要が停滞して処理量は減少し、その後一時持ち直したも
のの、4年度に入って再び減少傾向から横ばいで推移している(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格は低下

 11月の乳製品向け処理量は、飲用等向け処理量が前年並みにとどまったため、25
万6千585トンと引き続き前年をかなり上回った(9.8%)。これに伴い、主要乳製
品であるバター、脱脂粉乳の生産量も大幅に上回った(バター27.7%、脱脂粉乳1
4.2%)。また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉乳の卸売価格は、
3年12月以降低下傾向を示しており、特に最近のバターの価格の低下が顕著である
(図3、4)。


今月のトピックス
 バターの生産量が大幅に増加している(4〜11月、前年同期比28.6%増)。これは、飲用消費の伸びに比し、生乳生産の伸びが大きいことが主原因であるが。このところ、生クトムの需要が減少していることも一因となっている。景気後退の影響で、ホテルやレストランで使用されるパックものや、高級菓子に使用される生クリームの消費が落ち込んでいるという。ようやく根付きはじめた生クリームの消費を定着させたいところである。



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