<牛乳・乳製品利用コンクールで農林水産大臣賞を受賞して>

岐阜県:堀 清美


 平成4年12月6日(日)、牛乳乳製品利用料理コンクール全国大会が東京で開催
されました。このコンクールは、(社)全国牛乳普及協会により、牛乳乳製品の消
費拡大を目的として昭和53年度からスタートし、13回目となりました。

 今回は、6,740人、7,427点の応募がありましたが、岐阜県代表の堀清美さんが最
高の栄誉である農林水産大臣賞を受賞されました。このたび受賞作品の「うさぎ大
福」等について堀さんからご寄稿いただきました。

 「平成4年度牛乳・乳製品利用コンクール、農林水産大臣賞は、岐阜県代表・堀 
清美さんの“うさぎ大福”です。」と発表された時は、まさか賞をいただけるとは
予想もしていなかったので、本当に驚きました。

 この“うさぎ大福”は、いろいろ知恵をしぼって出品した作品ではなく、普段作
っているお菓子の中の一つを、気軽な気持ちで応募させていただいたものです。

 シンプルな作品なのですが、審査のポイントである、「おいしさ」「身近な材料
で簡単にできる」「アイデアの斬新さ(オリジナル性)」などに合っていたという
ことでした。審査員の方々には「あっさりした自然の味でおいしかった。電子レン
ジで簡単にできる。アレンジしやすい。うさぎの形は大変かわいらしく夢がある」
と評価していただきました。

 どうしてこの“うさぎ大福”が生まれたかといいますと・・・・・

 私は栄養士として働いている有職主婦(29才)です。
家族構成は、主人と長男(6才)長女(4才)の4人家族で子供たちには、まだま
だ手がかかります。ですから毎日は結構忙しく、ゆっくり料理をしていられないの
が現状です。本当は料理が大好きで私のストレス解消は、料理をすることですと、
言えるほどなんですが・・・・・

 そんな私の子育て法は、料理を子供たちと一緒に遊びながら作ることです。
レパートリーはいろいろあり、みたらし団子・五平餅・パン・ピザ・クッキー・ケ
ーキ・おまんじゅうと多彩で、子供たちは、こねたり丸めたり、のばしたり、型抜
きしたりすることが大好きで、喜んで一緒に作ります。

 でも難しいのはできませんから、身近な材料で簡単にすぐできるものばかりです。
今回のこの“うさぎ大福”も子供たちとの遊びのなかから生まれたもので、電子レ
ンジを使って簡単に作ることができます。大福もちはよく作り、中身はその時々に
ある季節の果物を入れて作っていましたが、なかでもバナナとカスタードクリーム
を入れた大福が、子供たちは一番気に入ったようです。それでこの大福をうさぎの
形にしてみたら子供たちは大喜びしたというわけです。

 私は栄養士という仕事がら牛乳・乳製品は、意識して多くとるようにしています。
平成2年度の国民栄養調査でも日本人の足りない栄養素として、カルシウムがあげ
られていますが、寝たきりの大きな原因にもなっている骨粗鬆症を予防するために
も、カルシウムは若いうちからコツコツと貯金をするつもりでとりたいですね。そ
のためにはカルシウムの吸収率のよい牛乳・乳製品を、毎日の生活のなかに頻繁に
取り入れていくことが大切です。

 “うさぎ大福”は牛乳をたくさん使っているので、大変口当たりがよくお子様や
お年寄りにも喜んでいただけると思います。また簡単に手早くできるお菓子なので、
ぜひ多くの方々に作っていただきたいと思います。 

(うさぎ大福の作り方)  <8個分>

材 料:カスタードクリーム〔牛乳200cc・小麦粉50グラム・卵黄2個分・砂糖50
    グラム・ラム酒少々・バニラエッセンス〕
    もち〔牛乳300cc・白玉粉150グラム・砂糖20グラム〕
    バナナ・レモン汁少々・食紅

作り方:@カスタードクリームを作ります。
     ボールに牛乳・小麦粉・卵黄・砂糖を入れ、泡だて器で混ぜ合わせ、こ
     し器でこします。これを火にかけて木じゃくしで混ぜながら固めのカス
     タードクリームを作ります。
     出来上がったら火を止めてラム酒とバニラエッセンスを加えます。
    Aもちをつくります
     ボールに牛乳・白玉粉・砂糖を入れ混ぜ合わせ、こし器でこします。
     耐熱容器に入れて電子レンジで7〜8分加熱します。
     出来上がったからしゃもじでよくこね、片栗粉をしいたバットの上に出
     し、熱いうちに8等分します。
    B中身を包みます。
     バナナを一口大に切ってレモン汁をかけ色止めしておきます。
     もちを広げてカスタードクリームとバナナを包み形を整えます。
    C食紅で目をつけ、耳を焼き印でつけてでき上がりです。


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