再び減少した採卵用ひなえ付け羽数 採卵用ひなえ付け羽数は、4年4月以降は前年同月を下回って推移し、9月、10月 は、ほぼ前年並みの水準となったが、11月は、再びかなりの減少をみた(▲6.8%)。 これを季節調整済み値でみると、3年夏以降から減少傾向で推移していたが、4年春 頃から横ばいとなっており、下げ止まり状況を示している(図1)。また農林水産 省統計情報部によると、12、1、2月の採卵用めすひな出荷羽数の見通しは、それぞ れ93、93、86%と見込まれている。 大幅な前年割れ続く輸入量 11月の輸入量は3,451トンとわずかであり、依然、前年を大幅に下回っている (▲34.1%、図2)。 低水準続く卸売価格 11月の卸売価格(東京平均)は、10月に比べ5円値を下げ191円/sとなり、前年 を大幅に下回っている(▲22.7%、図3)。また、12月は最需要期でもあるため、 全農の東京M規格平均価格(速報値)は201円/sと、年内相場の中でかなり高い値 をつけた。しかし、相変わらず供給過剰気味であるため、例年に比べるとかなりの 低卵価となった。 なお、11月の補てん価格は1円/sであり、12月は、補てん基準価格を上回って いるため、補てんは行われない。 今月のトピックス
鶏卵の年間1人当たりの供給量は17.3kg 平成3年度の食料需給表が12月25日に農林水産省から公表された。国民1人・1年当たりの供給絶食料は、前年度と比較すると野菜、果実、魚介類、米、小麦等が減少ないし横ばい状態にある中で、畜産物、豆類は増加した。畜産物では、肉類1.4%、牛乳・乳製品1.9%とそれぞれわずかに増加した。昭和62年度以降伸び悩んでいた鶏卵は、加工需要等により、昨年度に比べて0.8kg増加し、近年にない4.8%の増となった。ヒット商品の開発が期待されるところである。 |
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