この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
愛知県でも、 7月2日以降、 連日35度前後の猛暑が続いており、 酪農にも深 刻な影響が出てきている。 連日の猛暑により、 乳牛のエサの喰い込みが極端に 落ち、 これに伴い乳量も急激に落ち込む中、 乳質も無脂肪固形分を中心に低下 し、 基準の8. 5%を下回る農家も出ている。 愛知県酪連の尾張南部クーラーステーションの集乳量をみても、 7月1日に は203tあったものが7月18日には182tまで短期間に急激に落ち込み、 その減 少率は11%にもなった。 一方、 牛乳の消費量は暑さとともに急増し、 昨年に比 べ10%以上伸びているとの見方もあり、 乳業者からは取引乳量の確保について 再々にわたり強い要請があった。 今年は、 暑くなった時期が例年になく早かっ たことと、 学校給食も実施中 (7月中) ということもあって、 今年の生乳不足 は深刻な状況となり、 止むを得ず乳業者との取引乳量の一部カットをお願いし ている。 猛暑による乳牛のダメージが、 生乳生産回復の遅れ、 疾病の増加、 受胎率の 低下等となって、 酪農経営に打撃を与えることを、 心配している。 現在、 酪農 家は、 2年連続の減産計画、 乳価の低迷、 ガット合意による乳製品の関税化等 厳しい経営環境の中で経営を続けているが、 今回の猛暑が計画生産、 乳価を見 直す機会となることを期待している。 開されている。