◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  サマーキャンプで酪農家

  と都市の消費者が交流会

                                                          (鳥取県 岩原秀和)

 


 鳥取県大山乳業農協の生産者と京都生協の組合員が産直交流会を続けて24年
になる。 今年も7月下旬からコープ滋賀の組合員を加えた570名が8班に分か
れて参加、 猛暑の中岩いわ美み郡国こく府ふ町 「コープ美み歎たに牧場」 で思
い出深いふれあいのひとときを過ごした。 
 
  昭和45年、 牛乳のやし油混入事件や農薬汚染問題から、 「本もの牛乳」 へ強
い要望をもつ京都生協 (当時の洛北生協) は、 それまで仕入れていたメーカー
との牛乳取引きを止め、 大山乳業農協と提携して京都に初めて 「コープ牛乳」
を誕生させた。  牛乳の共同購入の輪が広がるとともに、 生産者・消費者交流
会として母と子の自然教室が始まり、 現在のサマーキャンプ交流会へと発展し
た。 サマーキャンプでは、 牧場内工場でのバター作り実習、 屋外バーベキュー、 
キャンプファイヤー、 搾乳見学、 生産者と消費者との意見交換会など多彩なイ
ベントを繰り広げている。 
 
  心の通い合う交流会を通して、 消費者には本ものの牛乳についての理解を深
めてもらうとともに 「生産者の顔を想い浮かべながら安心して飲めるコープ牛
乳」 として改めて再認識され、 暑かったけれども楽しいふれあい行事の成果は
あった。 
 
  参加した消費者の一人は、 「未来を担う子供たちとともに生産の大切さ、 楽し
さ、 自然のすばらしさを肌で感じることができる今回の企画を今後とも続けて
ほしい」 と話していた。 同農協は、 今後も新しい発想で消費者に満足される交
流計画を組んで酪農振興に役立てようと努力している。 
 
 


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