◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  最先端を行くSPF種豚場が本格稼働

                                                          (愛媛県 峰岡茂夫)

 


 JA愛媛経済連の広見種豚増殖センターは、 SPF種豚場として5年8月に
完成した。 65, 734uの敷地に3棟の豚舎が建っており、 母豚規模で232頭、 年
間1, 300頭の育成豚 (コマーシャル母豚) 出荷を目指している。 
 
  全豚舎がウインドレス構造で害獣、 害鳥の侵入を防止するとともに、 飼養環
境の改善を図っている。 さらに厳格な防疫体制を確立するために、 敷地の周囲
に高さ2bのフェンスを張り巡らせしている。 出入口ゲートには、 センサー付
き自動洗浄装置があり、 自動的に洗浄・消毒される仕組みになっている。 また、 
環境問題が叫ばれる中で、 糞尿は一切場外に出さないことを命題に、 糞尿処理
は 「全農式無排水システム」 を採用している。 
 
  種豚は、 岩手県雫石にある全農東種豚場から導入している。 系統造成豚をS
PF化した豚で、 全農が総力を挙げて作出した種豚である。 今までの成績を見
ると離乳時の体重が平均8sを超え、 離乳後の事故率はゼロと、 目ざましい結
果が得られている。 
 
  今年3月から育成豚の出荷が始まった。 衛生レベルの違う農場で問題が発生
しないか心配したが、 今のところ順調に飼育されている。 供給種豚の成績が高
位で推移することを期待するとともに、 農家からのフィードバックシステムを
完備して、 より良い種豚生産を目指している。 
 
 “愛媛の広見種豚増殖センター” がSPF種豚場として全国的に認知される
ことを願っている。 
 
  
 


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