この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
愛媛県の酪農は、 飼養戸数520戸、 飼養頭数13, 400頭 (6年2月1日現在) で年間約6万トンの生乳を生産している。 飼養戸数は、 ここ数年5〜8%の割 合で減少し、 飼養頭数はほぼ横ばいなので、 規模拡大が確実に進行している。 中でも東宇和郡野村町は、 農林業の振興を町づくりの柱として経済の活性化 を図っており、 「ミルクとシルクの町」 をキャッチフレーズに酪農と養蚕を基幹 作目としてきたが、 最近では、 肉用牛、 養豚にも力を入れ県下最大の畜産の町 となっている。 同町では、 3, 860頭の乳牛が飼育されており県内飼養頭数の 約30%を占め本県酪農の主産地である。 昭和19年に25頭の乳用牛を導入して酪 農が開始されて以来、 野村町酪農経営者協議会等の活発な組織活動により、 他 に先駆けて酪農ヘルパー制度を導入する等生産者と団体が一体となって酪農に 取り組んでいる。 また、 5〜6年度にかけて、 アグリトピア構想推進事業等を受け畜産振興セ ンター、家畜集出荷施設、 飼料混合施設、 多目的広場等を整備するとともに、 これらの施設の有効活用により、 地域畜産の活性化を図っており、 今後の活動 が期待される。 昨年2月には、 酪農創始50周年を迎えるにあたり記念行事の一環として、 総 事業費320万円で日本一の大きい乳牛像を建立した。 像の大きさは、 体長670p、 体高410p、 胸深220pである。 風光明美な野村ダムのほとりに建立されており、 その雄大な姿で同町の酪農の発展を見守っている。