◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  21世紀を目指した肉用牛経営を!

                                                          (宮崎県 安藤 広美)

 


 宮崎県高城町は、 肉用牛の飼養戸数740戸、 飼養頭数11,300頭と、 肉用牛生産
が農業粗生産額の30%を占める地域である。 同町の中核的肉用牛農家24戸 (繁
殖経営20戸、 一貫経営3戸、 肥育経営1戸) が、 21世紀の肉用牛経営を視野に
入れた、 その名も 「21世紀クラブ」 を設立し、 個々の経営分析・診断や新技術
の修得を目的としたグループ活動を行っている。 
 
  最近の活動として、 3年12月より繁殖牛の除角に取組み、 現在ではクラブ員
の約半数が実施するまでになっている。 これが地域内にも波及し、 クラブ員以
外でも規模拡大を考えている農家に除角が浸透しつつある。 さらに、 ゆとりあ
る畜産経営を実施するため、 クラブ会員が主体となり、 冠婚葬祭時等の飼養管
理代行を主とした自主的な肉用牛繁殖ヘルパー制度を今年2月にスタートさせ、 
地域で好評を得ている。 
 
  今後、 クラブでは繁殖経営、 肥育経営、 一貫経営それぞれの立場からの問題
提起、 議論、 解決を通して地域の和牛生産集団のモデルとして、 積極的に活動
を展開していく予定である。 

 


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