◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  シルバー和牛大学の開校

                                                          (鹿児島県 平田 尚昭)

 


   「日本一の和牛の里」 として知られる鹿児島県曾そ於お郡末吉すえよし町 
(平成5年子牛生産頭数;5, 836頭) では、 高齢の肉牛飼育者の生きがいと福
祉対策として 「シルバー和牛大学」 を開校し、 ふれあいと地域の活性化を図り、
楽しみのある和牛飼育を推進している。 学長は末吉町長が務め、 入学資格者は
町内に居住する70歳以上の和牛飼育者となっており、 入学希望者は町役場に入
学願書を提出する。 
 
  毎年5月下旬に入学式が行われ、 7月中旬には県内の温泉地での大研修会が
開催される。 また、 地区別の研修会も開催され、 肉用牛情勢や飼育管理等につ
いて研修するとともに、 町内の畜産農家や畜産施設等の視察研修も実施してい
る。 さらに、 3月の終了式では、 皆勤賞 (5単位取得者)、 和牛の里づくり賞 
(子牛の最多出荷者)、 和牛の里銘柄づくり賞 (子牛の最高額販売者)、 特別賞
(最高齢飼育者) の表彰を行い、 高齢飼育者の生産意欲向上を助長している。 
 
  6年度からは、 肥育大学 (モーモー大学) も開校し、 低コストで高品質な牛
肉生産のための肥育技術の向上を促進するとともに、 経営内一貫経営への移行
も推進することとしている。
  


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