この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
北海道では、 粗飼料生産の請負組織が20近くある。 会社組織が多いが、 農協 や農業機械の利用組合なども実施している。 このところ、 釧路管内の各農協で も、 牧草生産の受委託組織が急速に普及してきた。 これは品質の良い粗飼料の 確保と機械経費低減についての農業者の意識が一層高まってきたためだと思わ れる。 今年、 音別町では農家の共同運営で180ha、 厚岸町では公社が100ha、 阿寒町 では農協が主体になり380haの一番草を収穫した。 ハーベスターはすべて自走 式で300馬力以上の大型機械を利用している。 今までは天気を心配しながら、 何日もかかって牧草を収穫していたものが、 今年はあっという間にサイロを一杯にすることができた。 従来に比べ3〜5倍 のスピードで収穫できたこともあり、 牧草サイレージの品質も良好で、 運営状 況もまずまずのスタートだったようだ。 来年からは、 浜中町などでも受委託作 業方式を取り入れたいとの意向があり、 釧路管内ではこの形態が広まりそう。 根釧地方は、 広大な土地を保有する日本を代表する草地酪農地帯である。 そ れだけに、 いかに良質の飼料をつくるか、 毎年の機械経費をいかに下げるかが 大きな課題になっている。 厳しい農業環境の中にあるが、 様々な前向きの取り 組みがなされている。