◎地域便り

　この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
　

｢門前地どり｣ で村起こし

(石川県　堀　久夫)
  能登半島の北部石川県門前町のJAおおぞら門前支店では､ 平成５年度から石
川県畜産試験場で作出した三元交雑種 ｢石川肉どり｣ の飼育に取り組み､ 過疎
に悩む同町の地域特産物として､ 地域の活性化に結び付けようとしている｡ 
　 
  ｢石川肉どり｣ は名古屋種の雄にロードアイランドレッド種の雌をかけ合わ
せた交雑種に､ 更に止め雄としてホワイトコーニッシュ種を交配したものであ
る｡ 
　
  特徴は､ ①母鶏の繁殖能力が優れている､ ②他の地どりに比べて成長が早く
､ 84日齢で雌・雄の平均体重が2.9kgとなり出荷できる､ ③肉色は赤みが強く､ 
ももの肉量が多く肉質が優れている､ などである｡ 

　飼育は､ 組立てが簡単で安価なパイプハウス鶏舎を利用し､ 平飼いで坪当た
り25羽程度を飼育し､ 年間の目標出荷を3, 500羽としている｡ 
　
  この肉どりには､ ｢門前地どり｣ のブランドが付けられた｡ 地元のイベント
等で試食販売したところ､ ｢肉色が濃くおいしそう｣､ ｢歯ごたえがある｣､ ｢味
がこい｣ など大変好評であったことからJAでは､ 本格的な生産に自信を深めて
いる｡ 

　今後､ 肉どりの量産化を図り､ 地元のAコープ店を中心に､ 販売を拡大する
計画である｡

元のページに戻る