◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

酪農家からヘルパーへのメッセージ

(宮崎県 北畑 和徳)

  ゆとりある酪農経営を目指して、 周年拘束の解消と後継者の育成を図る酪
農ヘルパー事業が、 平成2年に全国的に開始された。 宮崎県内においても、 
行政や関係団体の協力により、 酪農家自らが組織する10の酪農ヘルパー利用
組合が設立された。 平成6年度時点で、 県内 709戸の酪農家のうち 254戸
(35.8%) が組合加入している。 
 
 宮崎県内で最初に設立された三股町酪農ヘルパー利用組合 (平成3年設立
、 ヘルパー数7名、 利用酪農家23戸) は、 本年6月、 事業の活性化を狙っ
て、 「酪農家とヘルパーの心の絆」 をテーマに、 酪農家を対象としてヘルパ
ーへのメッセージを募集した。 事業に対する期待と、 ヘルパーへの温かいメ
ッセージが多数寄せられた。 

  応募者の一人園田由喜子さん (41) からは、 「誠心誠意仕事に取り組んで
いる姿を見て、 自分達だけでやっていた時の仕事のマンネリ化が解消できた
」 と、 酪農家としてヘルパーから学ぶことも多々あったり、 また、 「子供達
とのふれあう時間も多くなり、 月に1回の農休日を一番喜んでいるのは子供
達みたい」 と、 生活にゆとりができたという好意的なメッセージが寄せられ
た。 
 このように、 酪農家がヘルパー利用によって様々なメリットがあるという
メッセージをヘルパーに送ることにより、 両者の関係がますます密接になり
、 酪農ヘルパー事業が活発になっていくことが期待される。 
 

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