◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

「いわて牛」 に高い評価、 第5回いわて牛枝肉共励会

(岩手県 高橋 喜和夫)

 


  平成7年1月20日、 東京都中央卸売市場食肉市場において、 「第5回いわて
牛枝肉共励会」 が開催された。 この共励会は 「いわて牛普及推進協議会」が主
催したもので、 県内の和牛生産の主力15農協から50頭が出品された。 
 
 長引く景気の低迷や輸入牛肉の流通量の増大などから、 和牛枝肉価格までも
影響を受けている中、 さらには、 年末年始の需要期が一段落して、 枝肉価格が
総じて軟化傾向にある中で開催されるだけに、 関係者にとっては不安が全く無
いわけではなかった。 しかし、 いざ 「いわて牛」 のセリが開始されるや、 その
不安は一掃された。 関係者の 「ジャンプ!ジャンプ!」、 「わっしょい!わっし
ょい!」 の掛け声とともに、 電光掲示板の価格はセリ上がる。 終わってみれば、 
平均単価は前年度実績とほぼ同額の2, 740円/s(最高単価4, 223円) であっ
た。 

 市場関係者から、 「出品された枝肉の100%近くが肉質等級4以上の格付で、 
県内どの産地いずれも格差がなく、 全国的にも高い水準の共励会であった」 と、 
高い評価を受けた。 これは、 各産地における生産者・関係機関による和牛改良
組織の充実と不断の努力の賜物である。 
 
 また、 共励会に先立って開催された 「第5回いわて牛とふるさとの集い」 に
は、 東京食肉市場の食肉卸売業者、 関係機関、 団体から多数の出席者があり、 
本県からの出席者とともになごやかのうちに懇談が行われ、 ユーザーと生産者
との情報交換や相互関係の親密化が図られた。 
 

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