◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

因伯牛の一貫経営から和牛肉の

有利販売にチャレンジ    

(鳥取県 富谷信一)

 


  中国地方の霊蜂大山の山ふところに抱かれた尾古牧場 (鳥取県西伯郡中山町
・屋古博明さん47才) は、 厳しい肉用牛経営を乗り切るため、 繁殖肥育一貫経
営からさらに和牛肉の有利販売を狙って直販や焼肉レストランなどを取り入れ、 
県内外から注目を集めている。 
 
  尾古牧場は肥育和牛130頭、 飼料畑6.5haの規模で、 当主と奥さん、 長男の3
人で経営に当たっている。 
 
  平成元年、 毎日農業コンクールの 「畜産部門」 に応募し、 「早熟早肥と品質
向上を目指した因伯牛一貫経営」 で見事最優秀賞を獲得した。 また、 全国農林
水産祭においても天皇杯を受賞した県畜産農業のトップリーダーである。 
 
  尾古氏は昭和54年飼養管理の効率化を図るため、 三段式牛舎を取り入れたの
をはじめ、 平成元年3月には牛肉の輸入自由化に備えて将来の畜産経営の方策
を探るため、 仲間20人と共にアメリカへ1週間の視察研修を行うなど非常にバ
イタリティーあふれる経営を展開している。 

  さらに、 平成4年から牧場内に食肉加工処理施設を設置し、 自分のところで
肥育した 「因伯和牛」 の会員制直接販売を始めた。 会員数は徐々に増加し、 現
在220名になっている。 


元のページに戻る