◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

ウィークリー養豚で休日を

(愛知県 佐藤 精)

  愛知県幡豆郡吉良町の山本さん (50歳) は、 当地域でも中核的な母豚200
頭規模の一貫経営農家である。 山本さんは数年前から脚光を浴びているウィ
ークリー管理方法をいち早く取り入れ、 定休日の確保に成功している。 
 
  ウィークリー管理とは、 離乳作業をある曜日に設定し、 母豚の発情ピーク
をその4〜5日後に集中させることにより、 曜日別に作業内容を振り分ける
方法である。 その結果、 曜日により作業が少なくなる日ができ、 その日を休
日に設定できる。 他のメリットとして、 分娩房の消毒作業や豚の移動、 ワク
チン接種などをまとめて作業することから、 作業の重複や準備期間が短縮で
きる。 
 
  また、 種付けが集中することから人工授精を併用することにより作業の効
率化が図られる。 さらに作業がマニュアル化されることにより、 ワクチン接
種のタイミングを逃すことが少なくなるなどが挙げられる。 
 
  現在、 養豚経営は、 大きな転換期を迎えており、 ややもすると休日をとる
ことが敬遠される傾向にある。 しかし、 この管理方法をとれば、 生産力を落
とすことなく、 休日を確保でき、 養豚経営に魅力とやりがいを提供できるの
ではないだろうか。
 
    

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