◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

肉用牛振興へ 「鹿児島県肉用牛振興協議会」 が発足

(鹿児島県 有村 裕之)

  肉用牛に関係する県内158の機関・団体で構成する 「鹿児島県肉用牛振興
協議会」 (会長:土屋佳照知事) が6月12日に発足した。 
 
 鹿児島県ではこれまで、 関係機関・団体が相互に連携をとりながら、 肉用
牛振興施策の実施や農家の経営指導に努めてきた。 今後、 ウルグァイ・ラウ
ンド農業合意の実施など、 肉用牛をめぐる急激な情勢の変化や国際間・産地
間競争の激化、 購買者や消費者のニーズが多様化する中で、 更なる生産技術
の高位平準化や情報の活用等を促進し、 統一した指導方針の下で肉用牛の生
産振興を図り、 流通・販売対策を強化するのが、 設立の目的である。 

 この協議会には、 生産・改良部会、 情報・経営部会、 流通・販売部会の3
専門部会が設置され、 各分野にわたって現状分析を行い、 本県肉用牛の優位
性を高めるための具体的な方策を定め、 その方策に基づき関係機関・団体の
意志統一を図りながら、 一体的な取り組みを行うこととしている。
 
 また、 県内の11地区に支部を設置し、 県段階における幹事会や専門部会と
の緊密な連携のもと、 統一合意された事項・内容にもとづく指導やその確認
等を行い、 生産現場における課題の早期解決にあたる。 

 この協議会の設置により、 生産から流通販売に至る各段階の課題を早期に
解決する体制が整えられ、 経営環境の変化に肉用牛農家や指導者が柔軟かつ
迅速に対応することが可能となる。 激化する産地間競争に打ち勝つ本県肉用
牛の生産体制が確立され、 肉用牛生産農家の所得向上に役立つものと期待さ
れている。 
    

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