◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

原種豚せり市で黒豚人気高まる

(鹿児島県 川野 組男)

  繁殖用に使う 「原種豚」 の今年初めてのせり市 (鹿児島県指定種豚場連絡
協議会など主催) が、 5月18日に鹿児島県姶良郡の家畜市場で開催された。 
このせり市は毎年2〜3回開催されており、 今回出品された種豚はすべて黒
豚の純粋種で、 これは90年以降、 初めてのことである。 
 
  県内18カ所の指定種豚場で生産された5〜9カ月齢のバークシャー種豚108
頭 (体重80〜130kg 雄58頭、 雌50頭) が出品され、 うち105頭がせり落とさ
れた。 平均の取引価格は72,761円で前回より9千円ほど安かったが、 最高値
は235,000円の雄で、 前回を21,000円も上回った。 
 
  黒豚は流通関係者から肉質において高い評価を受けており、 これを反映し
て、 黒豚の純粋豚の購買ニーズも高まってきている。 買い手は鹿児島、 宮崎
両県を中心に、 県外の養豚農家やスーパー関連の商社などであった。 

 この市場を運営している日本種豚登録協会県支部では 「豚肉需要の伸び悩
みや豚肉輸入量の増加により、 豚肉の卸売価格が低迷している中で、 肉質の
良い黒豚は消費者に歓迎されている。 これからも黒豚人気は続きそうだ」 と
話している。    

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