◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

規模拡大に積極的な酪農・畜産法人

(北海道 広畑 雄三)

  北海道農業会議は、 平成6年12月 「農業法人の設立・運営状況調査」を実
施した。 回答を得た210法人 (有限会社175、 農事組合法人35) のうち酪農・
肉牛経営は68法人。 酪農・肉牛経営の法人からは、 次のような回答が得られ
規模拡大に積極的であることがわかった。 
  
1 設立動機 (三つを選択)
 
 210法人全体では設立の3大動機は次のようになっている。 

  複式簿記記帳で経理を明確にする  47. 6%
  経営規模を拡大する        46. 7%
  節税を進める           34. 8%
 
  これに対して酪農・肉牛経営では、 「経営規模を拡大する」がトップで「節
税を進める」 の比率は全体を大きく下回っていた。

  経営規模を拡大する        57. 4%
  制度資金の借入れを図る      19. 1%
  雇用労働の安定確保を図る     17. 6%
 
  「雇用労働の安定確保を図る」 の比率が高いのは、 より高度な技術を活用
した大規模経営を目指しているものと考えられる。 

2 就業規則等の整備

 酪農・肉牛経営では、 規模が大きいので、 就業規則を定めているのは52.9
%に達しており、 定期的に休日を取っているところが多い。 原則・週1日が
44.1%、 月に2日程度が8.8%、 原則・週2日が1.5%となっている。 

3 今後の農業生産の方向は 「経営規模の拡大」 が54. 4%と拡大志向が強
  く、 当面目標とする農用地規模は 「50ha以上」 という回答が多かった。 
  
 また、 事業収入は 「1億円以上」 を目指すが64. 7%に達している。 
 
 
    

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