◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

新工場で、 効率的でクリーンな
生産を目指す 「高崎ハム」

(群馬県 関 昇)

  「高崎ハム」 の名で知られる群馬畜産加工農業協同組合連合会の新工場が
群馬県高崎市郊外に3月15日竣工し、 4月1日から本格稼働を開始した。 
 
  新工場は、 畜産振興事業団の平成5・6年度食肉等流通施設整備事業 (総
合食肉流通施設整備事業) による補助を受けた食肉高度加工施設として、 建
設費47億1,800万円を投入して平成5年10月29日に着工した。 
 
  施設は、 10,000坪の敷地に、 工場棟と管理棟を配置、 さらに来訪者が高崎
ハムの製品を自由に試食できるモダンな試食棟も設置されている。 
  
  「高崎ハム」 は、 昭和12年、 全国最初の農民資本による産業組合組織 (現
在の農協) の食肉加工場として発足。 以来、 農民が一致協力して畜肉の処理
・加工・販売を農民自らの手で行い、 群馬県の畜産振興とともに業界の先駆
者としてのリーダー的役割も果たしながら、 我が国有数の食肉加工メーカー
として半世紀余りにわたり歩んできた。 
 
  最近の畜産を取り巻く厳しい環境の中で、 畜産県群馬の畜肉の高付加価値
化を図り、 もって産地間競争に対抗できる食肉の処理・加工及び流通に至る
体制の整備が極めて重要な課題となっている。 そこで高崎ハムでは、 食肉加
工販売を通じて一層の畜産振興を図る立場から、 多様化する消費者ニーズに
即応しながら、 畜産農家の活性化と収益性の改善を図ることを目的に、 今回
の新工場の建設を計画した。 
 
  特に新工場では、 作業効率を追求し直線的なラインで生産できる 「連続工
程生産方式」 を導入、 また、 製造室内にオゾン殺菌システムを採用するなど
、 合理的でクリーンな最新の工場として完成させている。 
 
  高崎ハムの新工場が群馬県の21世紀に向けた新たな畜産振興に寄与できる
ものと確信している。 
  
  
   

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