◎地域便り

めん羊､ 豚､ にわとりのファンタジー・ワールドへようこそ

  北海道立滝川畜産試験場は､ めん羊､ 豚､ にわとり等の中小家畜の専門研
究機関｡ 試験場の業務や研究紹介を通じて､ 中小家畜への理解を深めてもら
うため､ 平成７年９月２日に試験場公開デーが催され､ 滝川市や近くの町村
から600名以上が訪れた｡ 
　
　この日は普段入ることのできない研究室も展示場になり､ 養豚コーナーで
は試験場が系統造成した ｢ハマナスW１｣ や ｢ハマナスL１｣ が公開され､ 鶏
コーナーでは ｢滝川スーパーゼットP｣ や ｢北海地鶏｣ がパネルやビデオで
解説されるなど試験場での研究成果が紹介された｡ 

　公開実験室では､ ミクロの世界が紹介され､ 豚の受精卵やひつじの胃袋に
住む微生物を実際に顕微鏡で見ることができた｡ DNAワールドでは､ DNAの分
析により､ 豚の遺伝病診断や細菌の毒素遺伝子検出等がわかりやすく解説さ
れていた｡ 

　屋外の農機具展示コーナーでは､ 牧草の収穫機械が展示され､ 目の前を大
型トラクタが轟音をたてて走り回り､ 乾草が大きなロールになる様子を実演｡
 
　牧柵の中にはサフォーク種等のめん羊がおり､ 羊の毛刈りショーが行われ
ていた｡ 係員に慣れた手つきで抱え込まれた羊はあっと言う間に丸裸にされ
すっきりとしたというか､ 寒そうというか｡ 刈取った毛は観客にプレゼント
された｡
 
　試食コーナーでは､ SPF豚と一般豚､ 北海地鶏とブロイラーの食べ比べや
朝からじっくりと焼き上げた豪快な羊の丸焼きなどを目で楽しみ､ 舌で味わ
うことができた｡ 

　豚と鶏コーナーのテントには ｢ハマナスW１｣ や ｢滝川スーパーゼットP｣ 
などに混じって中国原産で多産で知られる ｢梅山豚｣ も展示され､ 日中友好
に一役かっていた｡ ここには､ ひよこや子豚もいて子供たちが直接触ったり
､ 抱いたりして動物とのふれあいも体験できた｡
 
　日頃､ 肉や卵､ 毛などではなじみの深い中小家畜でも､ あまり触れあう機
会はないもの｡ このような催しを通して中小家畜､ 畜産への理解が深まれば
と感じている｡ 
    

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