◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

養豚生産者のための組織づくり

(愛知県 松井 順一)

  今年8月23日に愛知県養豚協会が設立された。 
 
  今までの生産者組織は団体としての活動が中心であったため、 生産者個々
の意識が反映されにくい傾向となっていた。 このため、 生産者自らが参加し
、 組織活動を行い、 諸問題に対処していくことを目標として、 今回の協会設
立となったものである。
 
 協会の設立に当たっては、 平成3年度から県養豚経営安定推進会議が中心
となって、 生産者の意見を取り入れながら組織作りを推進してきた。 これま
で、 生産者それぞれの意識の相違から、 意見がまとまらず、 紆余曲折もあっ
たが、 約5年を経てようやく設立までこぎつけた。 
 
  協会の事業展開としては、 豚肉の消費拡大対策、 後継者育成対策及び経営
安定対策等を柱に行っていくこととしている。 
 
  当面の活動としては、 平成8年度国・県予算に対する要望のとりまとめを
行うほか、 今年10月に岡崎市で開催される 「畜産フェスタ」 において、 親子
料理教室 (豚肉加工品の実習) に対する材料の無償提供、 豚5頭分のポーク
ステーキの無料試食等、 消費者に対して豚肉をアピールする消費拡大運動を
実施する。 また、 県内の若手養豚農家を対象とした 「養豚青年交流会」 をバ
ックアップする事業も11月に予定されている。 
 
  協会は発足したばかりで、 今後、 生産者の加入促進、 予算、 協会の運営等
について多くの課題が残されている。 しかし、 県内の全生産者が加入し、 自
らの組織が団結し強くなることによって、 養豚の将来性を見い出すことがで
きれば、 厳しい国内の養豚情勢も乗り切れるのではないかと思われる。 
 
    

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