◎地域便り


鬼北 (きほく) 地域に21世紀に向けた酪農実証展示施設が完成

愛媛県/古茂田 忠典
 愛媛県北宇和郡広見町にあるJA鬼北が事業主体となり、国の補助事業である「生
産システム実証展示施設整備事業」 により、 近代的な酪農実証展示施設が3月に
完成した。 

 JA鬼北は、 農業粗生産額の約 50%を畜産が占める北宇和郡鬼北地域の広見町、 
三間町、 松野町の3町を管轄する農協である。 今回完成した施設は広見町の渡辺
牧場にある。 

 本事業は、 生産コストの低減、 労働時間の短縮等の生産性の向上に役立つ近代
的で効率的な生産システムを整備・展示して、 地域に中核的な農家群を育成しよ
うとするものである。 

 実証展示場所に選ばれた渡辺牧場は、 岩さん (62歳) 御夫婦と、 後継者の敏彦
さん (35歳) 御夫婦の2世帯牧場である。 二人共、 地域酪農組織の良きリーダー
として活躍している。 

 従来の渡辺牧場は搾乳牛60頭規模であったが、 145頭の目標に向けて増頭中で
ある。 牛はフリーストール方式で飼養され、 搾乳はミルキングパーラー (8頭×
2) により行われ、 飼料は自走式コンプリートフィーダーによる1日2回給与で、 
コンピューターにより個体管理が行われるなど、 最新の機械・施設が整備されて
いる。 

 今後、 21世紀に飛躍できる酪農経営モデルとして、 地域酪農家をはじめ関係者
から熱い期待が寄せられている。 


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