◎地域便り


山地酪農研究会で 「山地 (やまち) 酪農牛乳」 販売開始

岩手県/小越 淑江


 岩手県田野畑村の山地酪農研究会 (代表 熊谷隆幸) では、 (社) 田野畑村産
業開発公社へ加工を委託し、 平成8年4月より待望の山地酪農牛乳の販売を始め
ている。 

 同研究会は、 牛が一番喜んで生活し、 一番健康でよく働いてくれるためには、 
「広い草地の上を存分に歩き回れること」、 「昼夜新鮮な空気を吸えること」、 そし
て 「伸び盛りの若草を腹一杯食べること」 と考え、 村の80%以上が山間地である
田野畑村で伐木後、 山の傾斜のままにシバを移植し、 22年前に放牧を開始した。 

 研究会メンバーの 「大地の草をたっぷりと食べた健康的な乳牛から搾った牛乳
を味わってほしい」 という強い思いから、 念願であった山地酪農牛乳の販売を始
めたもので、 田野畑村では田野畑牛乳に次いで2番目のブランド牛乳である。 殺
菌方法も85℃、 15分間と牛乳本来の風味を残した製造法で、 販売当初から話題を
呼び、 今では販売開始当初の2倍以上の製造量 (700リットル/週) となり好評
を得ている。 

 現在は、 研究会酪農家6戸のうち、 2戸、 35頭から搾った牛乳を加工している
が、 研究会会員の牛乳を山地酪農牛乳として販売出来るようさらに販路拡大を図
りたいと意欲的である。




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