◎地域便り


栃木の肉牛生産者は元気いっぱい! 第9回とちぎの和牛を考える会

栃木県/杉井 拳
 平成8年11月28日、 栃木県塩原町で、  「とちぎの和牛を考える会」 が開催
された。 今年で9回目を迎え、 県内だけでなく福島県や茨城県からの参加もあり、 
関係者も含め約260人と、 冬の訪れ間近の塩原町の会場は熱気にあふれた。 

  「とちぎの和牛を考える会」 は、 県なと指導機関が主導する組織とは異なり、 
県内の生産者が自らの考えで集まり活動している。 年1回の会の企画、 運営も、 
県内の各地域で選ばれた役員が自由な発想で行っている。 ある役員は、  「行政主
導でなく、 自ら活動している会だからこそ、 自分たちで言いたいことも言えるし、 
欲しい情報も腹を割って話せるんですよ」 と一言。 

 今年は、 午前中には (株) オールインワンの木村社長が 「ガンバレ日本の畜産
農家」 と題した講演を行い、 その中で最近、 枝肉や子牛価格が比較的堅調である
ことから、 牛肉輸入自由化とバブル景気崩壊というダブルパンチを受けた日本の
畜産が他産業よりも早く回復している優良産業であると激励した。 午後には東京
の食肉卸 (株) コシヅカの腰塚社長が 「一生食べてもらえる牛肉生産の心得」 と
題し、 消費者に喜んでもらえる牛肉とはどんなものかの講演を行い、 会場のみん
なは真剣な表情で講演に聴き入っていた。 

 ところで、 この会には、 もう一つの楽しみがある。 これが 「モーの知りクイズ」 
で、 種雄牛の写真を見て名前を当てたり、 消費動向や牛の生理に関することなど、 
多岐にわたって結構難しい。 賞品の目玉はなんと言っても、 「北国7の8」 、 「金
鶴」 など人気のある精液で、 会場は抽選の度に一喜一憂し盛り上がった。 参加し
た私も、 来年開催される10回目を楽しみにしながら、 栃木の肉牛生産者の頼も
しさに感動した2日間だった。


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