◎地域便り


岡崎牧場直営レストラン 「ビアレスト ゆうぼく民」 オープン

愛媛県/市成 篤
 愛媛県東宇和郡宇和町は、 四国西南部に位置し、 昭和の初めの旧小学校校舎を
利用した 「米博物館」 があるなど、 県内有数の米産地である。 また、 江戸時代の
宿場町の名残りのある町並みをはじめ、 西日本で現存する最古の校舎で一般公開
されている 「開明学校」 や、 愛媛の歴史、 民族、 文化について楽しく学べる 「愛
媛県歴史文化博物館」 のある町としても有名である。 

 この宇和町で、 有限会社岡崎牧場の社長である岡崎哲さんは、 大学を卒業した
後、 半年間カナダの肉牛牧場で研修を受け、 昭和55年、 同町で子牛育成から肥
育までの一貫経営を始めた。 

 その後、 堅実に規模拡大を行い、 現在では哺育から肥育まで乳用種及びF1約
560頭を飼育する県内有数の経営へと発展してきた。 

 この間、 平成2年には有限会社 「ファームフーズ」 を設立し、 念願の自家産牛
肉の精肉販売をはじめ、 県産の豚肉を使ったハム・ソーセージなどの加工品の製
造・販売にこぎつけた。 

 当初は、 精肉カットの仕方も手探りの状態で、 1日2、 3パックしか売れない
日が続くなど苦労も多かったようである。 しかし、  「新鮮な材料を使って心を込
めて美味しいものを作れば、 必ず消費者は分かってくれる」 との信念で努力し続
けた。 

 今では町内ばかりでなく、 県内をはじめ遠く県外にも固定客ができ、 特にハム・
ソーセージは毎月400kg程度製造するに至っている。 

 平成8年夏にはレストラン 「ビアレスト ゆうぼく民」 を町内にオープンし、 
これで岡崎さんの永年胸に温めていた“生産から販売まで”の夢が全てかなった
ことになる。 

  「今後も、 なお一層消費者の心に近づいた牛肉生産ができるよう頑張りたい」 
と熱きロマンを語る岡崎さんに、 エールを送りたい。


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