鶏 卵

鶏 卵


◇図1:鶏卵の生産量(東京)◇


1 〜 3 月−629,409トン(1.1%)

・ 1 〜 3 月の各月とも、前年同月をわずかに上回った。 9 年度累計は、2,558,
 830トン(▲0.1%)とほぼ前年並みとなった。

・今後の生産指標となる 4 月のえ付け羽数は卸売価格の低迷等を受け、9,593千
 羽(▲4.9%)と引き続き減少。


◇図2:鶏卵の入荷量(東京)◇


4 月−8,699トン(▲3.2%)

・需要の低迷等から、前年同月をやや下回った。


◇図3:鶏卵の輸入量◇


4 月−9,339トン(13.4%、殻付き換算)

・前年同月の輸入量が少なかったこと等から、前年同月をかなり上回った。


◇図4:鶏卵の卸売価格(東京・M)◇


4月−161円/kg(▲17.0%、東京・M)

・需要の低迷から、引き続き前年同月を大幅に下回る。(トッピクス参照)

・標準取引価格は157.42円/kgで、鶏卵価格安定対策事業による補てん(15円/
 kg)を実施。

5月−142円/kg(▲23.2%)

・業務用需要の低迷、家計消費の減退等から引き続き、前年同月を大幅に下回る。
・標準取引価格138.26円/kgで、補てん(33円/kg)実施。



トピックス
需要減退で卵価低迷続く

◇図5:ドレッシング類(マヨネーズを含む)の生産量◇

◇図6:鶏卵の卸売価格、家計購入量(前年同月増減率)と量販店における特売の実施率◇


 鶏卵の卸売価格の低迷が深刻化している。

 月次でみると、 9 年 9 月以降、前年同月を下回って推移し、年末需要が不調
だった12月からは、率で 2 桁台以上の低下率を続けている。

 また、GWにも全く盛り上りを見せず、5月20日には135円/kg(東京・M)まで
低落し、その後、同水準で推移している(6月12日)。今後は、夏場の不需要期
に入るため、回復の兆しはみられない。

 原因としては、引き続く景気低迷のため、業務用需要が伸び悩んでいることに
加えて、家計消費も、前年を下回って推移していることにある。

 業務用需要としては、加工用の製菓、製パン、マヨネーズ等の生産が減少して
いること(図5参照)、また、外食産業のうち、特にホテルやレストラン等の宴
会需要が減少していること等が考えられる。

 家計調査においても、鶏卵の購買量は前年を下回って推移している。量販店に
おいて特売を行う店も減少し続けている。(図 6 )これは、@ 特売を行っても、
もともと、価格水準の高いわけではない卵には集客力がなくなってきていること、
A食中毒の懸念等から、消費者が、特売によるまとめ買いを控える傾向があるこ
と、B特殊卵志向などが強まり、一般卵の需要がくわれていること等が挙げられ
る。


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