★事業団から 

牛乳等の小売価格は前年並み 牛乳等の小売価格及び牛乳・乳製品等の 消費動向調査から

企画情報部情報第一課



 牛乳・乳製品等の消費動向を的確に把握するため、当事業団では、社団法人食
品需給研究センターに委託して「牛乳等の小売価格及び牛乳・乳製品等の消費動
向調査」を毎年実施している。 9 年度に実施した調査の概要を紹介したい。
(調査方法、用語の説明等については、文末参照)


牛乳等の購入状況


購買行動

@ 購入状況

 9年度に 4 回の調査を実施した結果、牛乳等を購入した延べ3,989世帯のうち、
牛乳を購入した世帯は86.6%であった。また、1000ml紙容器入り牛乳を購入した
世帯は81.2%であった。以下、種類別に購入世帯割合を見ると、低脂肪乳が20.5
%、乳飲料が15.7%、濃厚牛乳が4.7%であった。 

◇図1:牛乳等の種類別購入世帯割合(複数回答)◇

◇図2:飲用牛乳の購入先割合(複数回答)◇

A 購入先

  1 世帯 1 週間当たりの飲用牛乳(牛乳と加工乳の計)購入量を購入先別構成
比でみると、量販店(スーパーマーケット、百貨店、生活協同組合等)が69.6%
で最も高く、次いで集団購入が13.6%、CVS (コンビニエンス・ストア)が7.3%、
家庭配達が6.0%であった。 

B 購入数量

 1世帯1日当たりの飲用牛乳購入数量は562.6mlで、内訳は牛乳が473.9ml(構
成比84.2%)を占め、低脂肪乳が75.5ml(同13.4%)、濃厚牛乳が13.2ml(同2.4
%)であった。また、乳飲料は43.3mlで、このうち牛乳タイプ乳飲料は35.1%と
なっている。

◇図3:1 世帯 1 日当たりの飲用牛乳購入数量内訳◇


購入価格

@ 種類別購入価格

 1000ml紙容器入り飲用牛乳の種類別購入価格は、牛乳が195円、低脂肪乳が157
円、濃厚牛乳が238円で、前年並みとなった。

 過去10年間の推移を見ると、平成 6 年をピークとして低下傾向となっている。

◇図4:飲用牛乳(1000ml紙容器入り)の種類別購入価格の推移◇


A 購入先別購入価格

  1000ml牛乳の購入先別購入価格は、格差が大きくなっている。

 家庭配達が234.10円で最も高く、次いでCVSが206.83円、集団購入が203.34円、
量販店が190.71円であった。

◇図5:1000ml牛乳購入先別価格◇


乳飲料の消費動向


@ 乳飲料の購入頻度

 乳飲料を購入した世帯の割合は調査対象世帯の59.2%であった。購入頻度をみ
ると「月に数回以下」が16.8%で最も高く、次いで「月に数回」の15.2%であっ
た。

◇図6:乳飲料の購入頻度◇

A 牛乳タイプ乳飲料の種類と購入理由
 牛乳タイプ乳飲料の内訳をみると、カルシウム強化のものが93.3%で最も高く、
次いで鉄分強化(41.3%)、ビタミン強化(24.0%)、DHA添加(5.4%)等の順
となっている(図 7 )。

 また、牛乳タイプ乳飲料を購入する理由は、「健康によい」が87.8%を占め、次
いで「カロリーが低い」「おいしい」の順となっている(図8)。また、牛乳タ
イプ乳飲料をよく飲むのは本人(調査票記入者で主に主婦)、子供となっている。

◇図7:牛乳タイプ乳飲料の種類(複数回答)◇

◇図8:牛乳タイプ乳飲料を購入する理由(複数回答)◇

B 牛乳タイプ乳飲料の購入先

 購入先をみると、「スーパー」が83.3%で最も高く、次いで「CVS」の17.3%で
あり、以下「牛乳販売店」(家庭配達を含む。)の15.4%、「生協」の13.5%等
の順であった。

◇図9:牛乳タイプ乳飲料の購入先(複数回答)◇

C 牛乳タイプ乳飲料を飲む時

 牛乳タイプ乳飲料を最も多く飲む家族の飲用機会については、最も高いのは「間
食として」の61.2%であり、次いで「朝食時」の50.0%であった。以下「夕食時」
が13.8%「昼食時」が6.7%と続いている。

◇図10:牛乳タイプ乳飲料を飲む時(複数回答)◇

D 牛乳タイプ乳飲料の今後の消費意向

 牛乳タイプ乳飲料の消費に対する今後の意向についてみると、「今のまま」が
75.3%で最も高く、次いで「増やしたい」の15.7%となり、「減らしたい」はわ
ずか1.6%であった。家庭での栄養強化タイプの乳飲料の購入水準は今後も現状維
持ないし微増傾向で推移するものと思われる。

 この傾向は、牛乳の場合と大きな違いはない。

◇図11:牛乳タイプ乳飲料の今後の消費意向◇


[調査方法等]

( 1 )調査対象

 札幌、東京、名古屋、大阪及び福岡の5地区のそれぞれ200世帯、計1,000世帯
とした。

( 2 )調査事項

@ 牛乳等の小売価格実態調査− 4 半期に 1 回、年 4 回実施

  牛乳等(牛乳、加工乳、乳飲料)に関する種類別の小売価格、購入数料、購
 入方法等

A 牛乳・乳製品等の消費動向調査−年 1 回実施

  ・牛乳、加工乳、乳飲料に関する種類別の購入状況及び今後の消費意向等
  ・牛乳の料理における利用状況
  ・乳製品(はっ酵乳、チーズ、バター)の購入状況及び今後の消費意向等

( 3 )調査方法

 調査員が調査票を調査対象世帯へ配布し、 1 週間留置き記入後、回収

( 4 )牛乳等の区分


( 5 )利用上の注意

 購入額には消費税を含む。
〈お問合せ先〉 農畜産業振興事業団企画情報部情報第一課
	担当 武田
	電話 03-3582-3381(内線 686)
	FAX 03-3584-1246

*報告書をご希望の方は、FAXでお申し込みください。
	ただし、部数に限りがあります。

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