豚 肉

豚 肉



◇図1:豚肉の生産量◇

8 月−65,146トン(▲0.9%)

・母豚頭数は微増ではあるものの、前年同月をわずかに下回る。10年度累計では、
 0.4%増。

・と畜頭数は、1,268千頭(▲0.2%)。

・平均枝肉重量(全国平均)は、73.4kg/頭(▲   0.7%)と3カ月連続で前年
 同月をわずかに下回る。

肉豚生産出荷予測

 資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成10年9月30日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

8月−45,833トン(▲34.2%)

・前月は11カ月ぶりに5万トンを超えたが、再び4万トン台に戻る。SG解除、減
 免措置等で増加した前年同月を大幅に下回る。

・冷蔵品は、12,608トン(15.1%)と 3 カ月連続で前年同月を上回る。

・冷凍品は、デンマーク産が前月に引き続き高水準であるが、韓国産等が減少し、
 33,225トン(▲43.4%)。韓国産は、4月以降6千トン台であったが、4,282ト
 ン(10.8%)と減少。


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇

8 月 米国産−13,187トン(▲18.1%)

・冷蔵品は、8,349トン(0.9%)、シェアは66.2%となり、9年4月以降維持し
 てきた 7 割を 2 カ月連続で下回る。

・冷凍品は、4,838トン(▲38.2%)。

	デンマーク産−16,746トン(40.4%)

・ 4 月〜 6 月まで 8 〜 9 千トン台で推移した後、 2 カ月続いて高水準。
・冷凍品のシェアは、全体の50.4%。


◇図4:豚肉の推定出回り量◇

8 月−113,197トン(▲2.8%)

・ 3 月以来、 5 カ月ぶりに前年同月を下回る。10年度累計では 、1.7%増。
・国産品は、69,607トン(4.5%)。
・輸入品は、43,590トン(▲12.5%)と3月以来5カ月ぶりに前年同月を下回る。


◇図5:豚肉の家計消費量(1人当たり)◇

8月の家計購入量−387g/人(4.6%)

・ 3 カ月連続で前年同月を上回る。10年度累計でも2.8%増。

7月の加工仕向肉量−34,901トン(1.8%)

・輸入品が23,920トン(▲2.4%)と 3 カ月ぶりに前年同月を下回る。
・国産品は、10,981トン(12.2%)と 3 カ月ぶりに前年同月を上回る。


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

8月−87,183トン(▲52.0%)

・輸入品在庫は、72,097トン(▲57.0%)と5月以来 3 カ月ぶりに 7 万トンを
 超える。

・在庫率(在庫量/推定出回り量)は、0.77カ月と 6 カ月連続で 1 カ月分を下
 回る。


◇図7:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

8月−472円/kg(▲12.4%)

・需要の低迷から、旧盆前には400円台前半まで下げたが、その後、量販店の在庫
 補充や西日本の暑熱から出荷頭数が減ったこと等もあり、引き合いが増え、ほ
 ぼ400円台後半で推移。月平均では、前年同月をかなり下回る。

9月(速報値)−504円/kg(1.6%)

・前半は1日当たりと畜頭数の減少やテレビで豚肉の健康面での効果が取り上げ
 られたこと等から引き合いが強まり、500円台で推移。後半は、出荷頭数の増加
 等から500円を割り、徐々に値を下げた。


◇図8:国産豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

8 月	冷凍品「うで」−440円(▲3.6%)
     同 「もも」−452円(▲8.1%)

・うでは、 6 月をピークに引き続き値を下げ、前年同月を下回って推移。
・ももは、前月よりも 1 円上げるが、 8 年10月以降、前年同月を下回って推移。


◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)◇

8 月  米国産「ロース」−760円/kg(▲17.4%)

・ 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。

・月毎に見ると、10年 4 月を底に値を上げ、 6 月、 7 月は、800円台となった
 が、再び値を下げる。

・米国産「ヒレ」も、 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。


◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

8 月デンマーク産「ばら」−530円/kg(▲18.2%)

・9年2月以降、前年同月を上回って推移したが、11月から10カ月連続で下回る。

・月毎にみると、基準輸入価格の引き下げもあり、9年 4 月の757円をピークに、
 ほぼ毎月値を下げる。



トピックス

「家計消費」割合が増え、「その他」が減る


◇図11:食肉の消費構成割合◇

 10月 1 日に、農林水産省畜産局食肉鶏卵課は、平成 9 年の「食肉の消費構成
割合」を公表した。

 これによると、近年、牛肉は「家計消費」「加工仕向」が減り、「その他」(外
食・業務用等)が増えている(図11)。鶏肉は、「家計消費」はあまり変わらな
いが、「加工仕向」が増え、「その他」が減っている。

 これに対し、豚肉の消費割合は「家計消費」41%(前年は40%)、「加工仕向」
31%(31%)、「その他」28%(29%)と、「家計消費」が1ポイント増、「そ
の他」がポイント減となっている。

 9年の全豚肉消費量は、牛肉消費の回復、小売価格の上昇、景気の低迷等から、
減少しており、このため、8年と比較すると、「家計消費」量はわずかな増加な
がら、構成割合は 1 ポイント増となったとみられる。


元のページに戻る

月報「畜産の情報(国内編)の目次に戻る