牛乳・乳製品

牛乳・乳製品



◇図1:生乳生産量◇

8 月−713,454トン(▲1.3%)

・北海道は平均泌乳量の伸びもあり、前年同月を3.2%上回る。都府県は飼養頭数
 の減少の他、西日本、特に九州地方における暑熱の影響等から4.7%下回り、全
 体では 9 年 4 月以降減少傾向。

・10年度累計では、0.6%減。


◇図2:1 頭 1 日当たりの平均泌乳量◇

北海道: 8 月−27.4kg(2.2%)
都府県: 8 月−24.6kg(▲2.0%)
   : 9 月−25.2kg(0.0%、速報値)

・北海道は 9 年 8 月以降、前年同月をわずかに上回って推移。   
・都府県は 9 年 9 月以降伸び悩む。


◇図3:飲用牛乳等向け生乳処理量◇

8 月−415,864 トン(▲1.6%)

・ 9 年 6 月以降減少傾向が続き、10年度累計では2.3%減。

・飲用牛乳の生産が減少傾向である一方、乳飲料等の生産は引き続き増加傾向。

・加工乳は、 9 年11月以降10カ月連続で前年同月を下回り、8月は70,462kl(▲
 4.4%)。


◇図4:牛乳の生産量◇

8 月−320,030kl(▲3.7%)

・ 8 年 8 月以降減少傾向が続き、 8 月も前年同月をやや下回る。
・10年度累計では3.5%減。


◇図5:乳飲料及びはっ酵乳の生産量◇

8 月− 乳飲料 108,092kl(2.1%)
    はっ酵乳  53,188kl(4.4%)

・消費者の健康志向、メーカーの栄養強化タイプを中心とした積極的な商品開発
 等を背景に、 9年10月まで両アイテムとも 2 桁の伸び。

・乳飲料は、10年度累計で2.6%増と伸び率は 1 桁台だが増加傾向が続く。

・はっ酵乳は、 1 、2月に前年同月を下回るも、 3 月以降は持ち直し、10年度
 累計では6.7%増。


◇図6:乳製品向け処理量◇

8 月−289,418トン (▲0.5%)

・飲用牛乳等向け処理量が減少していること等から、9年11月以降増加傾向も、
 8月は前年同月をわずかに下回る。

・生クリーム等生産拡大促進事業の効果等から伸びてきたクリームは、前年度の
 伸びが大きかったこと等から6月まで前年同月を下回るも、8月は前月に続き
 6,103トン(14.5%)と増加。

・9年5月以降、ほぼ2桁の伸びを示してきた直接消費用ナチュラルチーズは、 
 6、7月と前年同月を下回るも、 8 月は1,221トン(16.4%)と増加。


◇図7:脱脂粉乳の需給◇

8 月の生産量−16,736 トン (0.1%)

・9年11月以降増加傾向で推移。4〜6月は前年同月を1割程度上回るも、8月
 は前年同月並み。

・10年度累計では7.1%増。

・推定出回り量は18,300トン(▲6.1%)、推定期末在庫量は60,400トン(32.4%)
 で前月よりも1,600トン減少。

・10年度カレントアクセス分として事業団が輸入した脱脂粉乳17,036トンのうち、
 10,037トンの引渡しは8月中に完了。10月 8 日実施の売渡入札で、残り6,999
 トンも全量落札。


◇図8:脱脂粉乳の大口需要者価格◇

8 月−13,703円/25kg (▲0.2%)

・生産量、在庫量の増加、事業団の売渡等から、4月に7円、5月に1円、6月
 に7円、8月はさらに 3 円下げて、安定指標価格(13,090円/25kg)を4.7%
 上回る。


◇図9:バターの需給◇

8 月の生産量−7,300トン (▲2.3%)

・ 9 年 6 月以降前月まで増加傾向で推移。8月はクリームの生産量が前年同月
 をかなり大きく上回ったこと等から、11カ月ぶりに前年同月を下回る。

・10年度累計では8.0%増。

・推定出回り量は5,900トン(▲5.3%)、推定期末在庫量は33,500トン(17.9%)
 で前月よりも1,400トン増加。


◇図10:バターの大口需要者価格◇

8 月−991円/kg(0.0%)

・9年4月以降5カ月連続で同水準の後、9月、11月にそれぞれ1円上げ、以降
 10年 6 月まで 8 カ月連続同水準で推移。生産量、在庫量の増加を反映し、7
 月に 2 円下げ、 8 月は前月と同水準。


トピックス

乳用牛飼養頭数は1.7%減、育成牛で目立つ減少


◇図11:状態別飼養頭数の動向(対前年増減率)◇

◇図12:乳用牛の年齢別飼養動向(対前年増減率)◇

 農林水産省が公表した「乳用牛の飼養動向」によると、今年 8 月 1 日現在の
乳用牛飼養頭数は1,848千頭(▲1.7%)で、前年より32千頭減少した。

 経産牛は1,193千頭で、生乳生産の確保等から0.7%減にとどまった。北海道で
は搾乳牛が1.0%増加したが、都府県では2.3%減少した。

 一方、未経産牛は交雑種(F1)の生産が増加したことに伴い、搾乳向けの出生
めす子牛が減少したこと等から655千頭(▲3.4%)と減少が目立つ(図11)。

 北海道と都府県に分けて年齢別飼養動向を見ると、北海道では3〜 8 歳が2.5
%増となったものの、2歳では3.4%減、2歳未満では2.8%減となっている。 都
府県では、2歳は前年並みとなったものの、 2 歳未満が6.1%減とこれからの生
産を担う育成牛の減少幅が大きくなっている。 なお、 9 歳以上はいずれも前年
を上回った(図12)。


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