豚 肉

豚 肉



◇図1:豚肉の生産量◇

7 月−71,448トン(0.4%)

・母豚頭数は微増のもと、 2 カ月連続で前年同月を上回る。

・と畜頭数は、1,370千頭(0.6%)

・平均枝肉重量(全国平均)は、74.5kg/頭(▲0.2%)と 2 カ月連続で前年同
 月をわずかに下回る。

肉豚生産出荷予測

資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成10年 8 月31日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

7 月−51,873トン(▲57.7%)

・4月以降4万トン台で推移してきたが、デンマーク産増加から11カ月ぶりに5
 万トンを超える。
 SG解除で激増した前年同月を大幅に下回る。

・冷蔵品は、14,343トン(34.4%)と2カ月連続で前年同月を上回り、8年10月
 以来21カ月ぶりに 1 万 4 千トンを超える。

・冷凍品は、デンマーク産が前月より約9千トン増加で、37,530トン(▲66.5%)。
 韓国産は、6,579トン(▲47.2%)と引き続き 6 千トン台で推移。


◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇

7月米国産−14,472トン(▲22.2%)

・冷蔵品は、9,691トン(20.9%)と前月より約 11 千 6 百トン増となるも、シ
 ェアは67.6%と、 91年 4 月以降維持してきた7割を割る。

・冷凍品は、4,781トン(▲54.8%)。

  デンマーク産−17,728トン(67.0%)

・4月以降、 8 〜 9 千トン台で推移していたが、 7月は大幅に増加。
・冷凍品のシェアは、全体の47.2%。


◇図4:豚肉の推定出回り量◇

7 月−118,982トン(0.2%)

・4月以降、前年同月を上回って推移。10年度累計では、2.8%増。
・国産品は、70,249(▲2.8%)と再び前年同月を下回る。
・輸入品は、48,733トン(4.9%)と 4 月以降、前年同月を上回る。


◇図5:豚肉の家計消費量(1人当たり)◇

7月の家計購入量−379g/人(1.6%)

・ 2 カ月連続で前年同月を上回る。10年度累計でも、2.3%増。

6月の加工仕向肉量−34,283トン(0.0%)

・加工仕向肉量が減少傾向にある中、輸入品が24,245トン(1.9%)と 2 カ月連
 続で前年同月を上回る。国産品は、10,038トン(▲4.2%)と 21カ月連続で前
 年同月を下回る。


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

7月−89,401トン(▲45.1%)
・輸入品在庫は、前月に 8 年 3 月以来27カ月ぶりに7万トンを割り、69,854ト
 ン(▲52.7%)と引き続き低水準で推移。

・在庫率(在庫量/推定出回り量)は、0.75カ月と 5 カ月連続で 1 カ月分を下
 回る。


◇図7:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

7月−561円/kg(▲10.0%)

・ロース等の荷動きが出てきたこと等から前半は堅調に推移し、月半ばには600円
 を超す日もあったものの、後半は、関東以北の天候不順等による消費の伸び悩
 み等から月末にかけて値を下げた。

8月(速報値)−472円/kg(▲12.4%)

・需要の低迷から、旧盆前には400円台前半まで下げ、旧盆明けから、 量販店の
 在庫補充や西日本で高温の日が続き出荷頭数が減ったこと等もあり、引き合い
 が増え、ほぼ400円台後半で推移する中、500円を上回る日もあった。


◇図8:国産豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

7月	冷凍品「うで」−449円(▲1.9%)
     同 「もも」−451円(▲11.8%)

・うでは、6月をピークに再び値を下げ、前年同月をわずかに下回る。前月に引
 き続き、ももとほぼ同価格。

・ももは、6月をピークに再び値を下げる。8年10月以降、前年同月を下回って
 推移。


◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)◇

7 月  米国産「ロース」−828円/kg(▲11.3%)

・9年10月以降、前年同月を下回って推移。

・月毎に見ると、10年 4 月を底に値を上げ、前月は800円台に戻し、7月も引き
 続き値を上げる。

・米国産「ヒレ」も、 9 年10月以降、前年同月を下回って推移。


◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

7月デンマーク産「ばら」−545円/kg(▲18.5%)
・9年2月以降、前年同月を上回って推移したが、11月から9カ月連続で下回る。

・月毎にみると、基準輸入価格の引き下げもあり、9年4月の757円をピークに、
 ほぼ毎月値を下げる。
 


トピックス

増加する韓国産等の輸入量


◇図11:韓国等からの豚肉輸入量(冷蔵品・冷凍品合計)◇

◇図12:韓国等からの豚肉輸入量(冷凍品)◇

◇図13:韓国等からの豚肉輸入量(冷蔵品)◇

 近年、アメリカ、台湾、デンマーク以外の国からの豚肉輸入量は増加傾向で推
移してきたが、 9 年 3 月の台湾産輸入禁止措置を契機として、一層伸びている
(図11)。

  冷凍品は、9年度累計で、韓国産がカナダ産を上回り、大幅に増加した。10年
4月以降も韓国産は、毎月 6 千トン台で推移し、 7 月までの累計で米国産をも
上回っている(図12)。カナダ産は、毎月 3 〜 4 千トン台、メキシコ産は、毎
月 2 〜 3 千トン台で輸入されている。その他、イギリス産が毎月5百トン前後
で輸入されている。

 冷蔵品は、カナダ産が毎月 1 千 5 百トン程度(9年度平均)、韓国産は、1
千トン程度で輸入されていた(図13)。

  10年4月以降、両国産とも更に増加傾向にあり、特に、韓国産は7月は、2,195
トンとカナダ産を抜いた。また、メキシコ産、オーストラリア産も、7月に、そ
れぞれ、261トン、224トン輸入された。


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